2017 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素に着眼した関節リウマチにおける骨破壊の分子機構の解明と治療への応用
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17H06816
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村田 浩一 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (60806793)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 破骨細胞 / 関節リウマチ |
Outline of Annual Research Achievements |
関節リウマチは滑膜炎を主体に関節破壊を引き起こし、破骨細胞による骨破壊はその直接的な原因である。関節リウマチの滑膜組織においては細胞増殖の亢進、炎症細胞の浸潤に伴い酸素需要が増大し、低酸素状態である。低酸素下では破骨細胞分化が促進されることが知られているが詳細な機序は不明である。低酸素下破骨細胞分化促進を制御する因子を同定し、関節リウマチの骨破壊機構の解明と新たな治療法を探索すべく実験を行った。健常人ボランティアから得た末梢血からフィコールにて末梢血単核球を分離、磁気抗体ビーズを使用してCD14陽性細胞に対してポジティブセレクションを行った。M-CSFを加えて破骨前駆細胞を作成した。申請者が低酸素下破骨細胞分化に関わる分子の探索を行うために行ったRNAシーケンスの結果、破骨細胞分化に関わると予測された転写分子33個のうち、これまでに破骨細胞分化における役割が同定されていないものの1つについて注目した。リアルタイムPCRにて、低酸素刺激あるいはRANKL刺激による破骨前駆細胞におけるmRNAレベルでの変化は認めなかった。しかし、免疫染色を施行したところ、破骨前駆細胞においてこの転写因子は、通常大気下では細胞質、核内に均等に存在するのに対し、低酸素下でRANKL刺激を行うとでは核内に移行することを発見した。これは低酸素およびRANKL刺激下でこの転写因子の活性化を示唆する所見であると考えられた。現在siRNAを用いたノックダウンを行い、この転写因子の役割を解析している。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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