2017 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of selection criteria for direct/ indirect resin core build-up techniques -Three dimensional quantitative evaluation by non-destructive observation -
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17H06849
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
南野 卓也 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (70804491)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 歯学 / 支台築造 / コンポジットレジン / 非破壊試験 / 3次元定量解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,「根管象牙質とレジンとの詳細な接着評価」,つまり直接法と間接法の手法の違い,および光硬化アドヒーシブ併用支台築造用レジン(以下,AwL)とプライマー併用接着性レジンセメント(以下,PowL)の使用する材料の違いが根管象牙質-レジン間の接着能に与える影響について検討した.手法および使用する材料についてそれぞれ無作為に4郡(直接法・AwL群,直接法・PowL群,間接法・AwL群,間接法・PowL群)に分けた. プッシュアウト試験:手法間(直接法,間接法)に有意差が認められなかった(P=0.32).材料の違いに関しては,PwoL群はAwL群と比較して有意に高い接着強さを示した (P<0.001).AwL群において,歯冠側は根尖側と比較して有意に高い接着強さを示した (P=0.019).PwoL群において,根尖側は歯冠側と比較して有意に高い接着強さを示した (P<0.001). μTBS試験:間接法は直接法と比較して有意に高い接着強さを示し (P=0.022),PwoL群はAwL群と比較して有意に高い接着強さを示した (P<0.001).AwL群において,間接法は直接法と比較して有意に高い接着強さを示し(P=0.0013),ptf数は有意に少なかった (P=0.0011).また,AwL群において,歯冠側は根尖側と比較して有意に高い接着強さを示した (P=0.0059).PwoL群では,手法および部位に有意差は認めなかった. 接着界面の形態観察:PwoL群はAwL群と比較して,歯冠側および根尖側において象牙細管内への長いレジンタグの形成が確認できた. 以上より,AwLでは,手法の違いが接着能に影響を与えることが示された.PwoLでは,強固なレジンタグが形成されていたため,手法の違いに関わらず,高い接着能を示したと考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的の達成度に関しては,支台築造法の手技および材料による違いについての予定された実験はすべて行われ,学会発表も終えているため,おおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究はレジンコアにおける直接法と間接法の違いを明らかにすることを目的とし,30年度は,根管象牙質−レジン界面およびレジンコアの非破壊観察を行い,多面的に評価する. 根尖部の定性評価:支台築造後の試料をµCT(R_mCT2,Rigaku),およびスペクトラルドメインOCT(spectral-domain Optical Coherence Tomography,Thorlabs)を使用して根管内を非破壊的に観察し,根尖部の定性評価を行う. レジンコア内部の気泡および界面の微小漏洩の定量評価:解析ソフトウェア(TRI-BON,ラトックシステムエンジニアリング株式会社)を用いて,µCTで得られたデータから内部の気泡および微小漏洩の体積を計算し,気泡の割合および微小漏洩量を算出する.
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Research Products
(1 results)