2017 Fiscal Year Annual Research Report
自由行動下マウスの脳複数部位計測に向けた埋め込み型デバイスの開発
Project/Area Number |
17H06866
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
須永 圭紀 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 博士研究員 (40807640)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 脳機能イメージング / 埋植型デバイス / 蛍光イメージング / GCaMP |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は行動に伴う脳機能解明に向け,自由行動下動物の脳深部複数領域を同時計測可能な埋め込み型イメージングデバイスの開発を目的としている.近年,記憶や感情に関わる高次脳機能解明において,自由行動下動物の脳深部に位置する領域の脳活動を安定して測定できる手法が求められている.しかし,実験動物を拘束する必要性や侵襲性の高さから,実験動物に負荷を与えずに脳深部を計測可能な方法は未だ確立されていない状況である.そこで本研究では,マウスやラットの脳内に直接埋め込み可能なサイズの蛍光イメージングデバイスを開発し,超低侵襲かつ高感度な脳深部計測の実現を目指している. 本目的を実現するためには,脳深部計測に適した埋め込み型イメージングデバイスの開発と自由行動下動物に対するイメージングシステムの構築,そして実際に動物実験を行いデータを取得し解析・評価する必要がある.これまで申請者らは埋め込み型イメージングデバイスの開発と,近年神経科学の分野で有用性の高いGFP(Green Fluorescent Protein)やGCaMP蛍光をメインターゲットとしたマウスやラットの脳深部計測システムの構築に取り組んできた.これらの取り組みは順調に進んでおり,現在は開発したデバイス・システムを用いて実際に動物実験を行う段階に到達している.今後はこれまでの研究成果から開発したデバイス・システムの最適化を行いつつ,脳神経活動計測実験を行いデータの収集及び解析を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本目的を実現するためには,脳深部計測に適した埋め込み型イメージングデバイスの開発と自由行動下動物に対するイメージングシステムの構築,そして実際に動物実験を行いデータを取得し解析・評価する必要がある.本研究計画において1年目はデバイスの開発とシステムの構築を目標としており,これらはおおむね達成されている.現在は開発したデバイス・システムを用いて実際に動物実験を行う段階に到達しており,今後は当初の計画通りこれまでの研究成果から開発したデバイス・システムの最適化を行いつつ,脳神経活動計測実験を行いデータの収集及び解析を行う予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は埋め込み型イメージングデバイスをマウスやラットに埋植し,脳神経活動に伴うGCaMP蛍光の計測実験を行いデータ収集とその解析を行う.まずは脳深部複数部位の蛍光イメージングの実現に向けて,自由行動下動物の脳深部における単色蛍光イメージング実験を中心に行い,データの収集と解析を行いつつ,脳深部複数部位計測実験に向けたシステムの最適化を行う.その後,本研究の最終目標である脳深部複数領域の神経活動計測実験へと移行し,脳神経活動に伴うGCaMP蛍光の計測実験を行いデータ収集とその解析を行う予定である .
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Research Products
(6 results)