2017 Fiscal Year Annual Research Report
Noise mapping and social survey on step-change of aircraft noise around a mixed-use military and civil airport
Project/Area Number |
17H06875
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
NGUYEN THULAN 島根大学, 総合理工学研究科, 特任助教 (00801169)
|
Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
|
Keywords | 航空機騒音 / 曝露 - 反応関係 / 高血圧症 / 騒音暴露レベル / ノイズマップ / ステップ変更 / Excess-response |
Outline of Annual Research Achievements |
ステップ変更が発生してから2年11ヶ月後2017年11月にハノイ・ノイバイ国際空港(HNBIA)での調査を実施した。面接方法でHNBIA周辺の13地域から約623件の回答が得られました。騒音暴露レベルは、野外測定および騒音マップモデルを用いて得られた。生活習慣や騒音、活動障害などの主な調査項目に加えて、Body Mass Indexや血圧などの住民の健康状態に関するデータを自己申告方でデータを取集した。 HNBIAで運行されている便数に関する、七日間の騒音測定データから一日平均に422の騒音エベントが識別された。 2017年11月のHNBIAの飛行実績データは、2015年9月の調査よりも1.4倍向上し、空港容量が変更される前の2014年9月の1.7倍に増加した。 現地測定期間中の軍用機の運転頻度は、民間航空機に比べて非常に少なかった。 夜間便が合計飛行数の18%を占めていたことは注目に値する。 2014年9月の「前」調査と2015年9月の最新の「後」調査では、夜間便がそれぞれ2.5倍と1.9倍に大幅に増加しました。 夜間の飛行操作の増加は、睡眠の質と空港近くに住む住民の健康への悪影響を示した。 騒音のため不眠症に非常に悩まされている割合の変化は、各地域により大きく異なることが見られた。それにもかかわらず、この研究で確立された曝露 - 反応関係は、以前の調査で確立された関係よりもEU Position Paperに提案される関係と平行しているが、かなり高い位置にあることが判明した。言い換えれば、ステップ変化による過剰応答は時間の経過とともに低下するように見えるが、同じ騒音レベルでは定常状態よりもステップ変更状況の方が高いままである。Excess-responseという現象が見えると結論できた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2017年11月の調査の結果をまとめ、2018年8月にChicagoで開催される the 47th International Congress and Exposition on Noise Control Engineeringに発表する予定で、以下の論文(題名:Long term follow-up study of community response to step-change in aircraft noise exposure around Noi Bai International Airport)を作成している。 騒音予測に関する、三角測量法により位置(緯度・経度・高度)騒音源(Noise Power Distance)データをまだ分析続き、HNBIAのノイズマップを計算することを進む。観察点で仰角を測定し、飛行機の高度を確定して、傾斜距離(Slant-distance)を計算する。経路の下に騒音測定の結果と合わせてNPDデータを構成する。同時に、得られた飛行高度データを用いて飛行経路推定システムの精度検証を実施している。 第一調査結果から、Step-change後のexcess responseが長期的にどのように変化するかを明らかにした。騒音測定結果から得られた暴露反応関係との違いについても検討し、ノイズマップ活用の有意性を明らかにする。 2018年の8月に第2回目の調査を実施する計画があり、これまでのアノイアンス調査項目に加えて、健康影響調査項目で調査票の収集を行い、THI (Total Health Index)及びGHQ (General Health Questionnaire)の内容を参考している。
|
Strategy for Future Research Activity |
“WHO Environmental Noise Guidelines for European Region: A Systematic Review on Environmental Noise and Cardiovascular and Metabolic Effects: A Summary”によると、騒音に関する健康影響調査はヨーロッパや北米で行われたものがほとんどである。今後はアジアのデータをこの種のWHO Systematic Reviewに反映させ、アジア各国の騒音政策に取り入れることが急務である。そのためには、精度の高い健康影響調査をアジアで実施し、成果をしかるべきジャーナルに発表していかなければならない。ロンタン国際空港はホーチミン市の東に建設予定の空港であり、この周辺で開港前から長期にわたって騒音暴露量の予測と健康影響調査を実施することで、今後の騒音研究の発展と国際的な騒音政策の議論に資することを目的とする。ロンタン空港の建設計画は(1)第1期:2030年を対象年とし、2020年を目途に4000m長のクロースパラレル滑走路が一組(2本)、(2)第2期:2035年を対象年とし、2030年を目途に完成する施設で、4000m長の滑走路はクロースパラレルの一組に加えてオープンパラレルの1本が建設され、 最終期:対象年を定めずに、旅客1億人、貨物500万トンを扱う能力を持つ施設を整備するステージ。滑走路はクロースパラレル滑走路が2組、オープンパラレルに配置され、40万㎡の旅客ターミナルビルは4棟建設され計画。 騒音予測に関する、Gradeの高い研究成果を出すためには精度の高い航空機騒音暴露予測を行う必要がある。予測モデルとしてはINMなどがあるが、予測精度を上げるためには詳細な航空機データを提供してもらう必要がある。そのための体制構築が不可欠である。
|