2017 Fiscal Year Annual Research Report
島嶼地域における地域包括ケアシステムの運用実態と計画課題
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17H06900
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| Research Institution | Yamaguchi University |
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Principal Investigator |
三島 幸子 山口大学, 大学院創成科学研究科, 助教 (50803277)
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| Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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| Keywords | 地域包括ケアシステム / 高齢者福祉施設 / 医療施設 / 施設整備状況 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
日本の有人離島285島を対象に、所属する市町村名、面積、人口等の基本的な情報に関するデータベースを作成した。その中で、面積と人口の関係を分析すると、面積が大きくなるほど人口も増加する傾向にあることが明らかになった。
本年度は285島の内155島と最も島が集中する瀬戸内海の155島を調査対象地として絞り、WEBサイトのWAM-NETを用いて島嶼地域の高齢者福祉施設及び医療施設に関するデータベースを構築した。データベースについて、高齢者福祉施設は入所系（特養・養護・軽費・有料老人ホーム、グループホーム、生活支援ハウス、サービス付き高齢者住宅）、通所系（通所介護、認知症対応型通所介護、通所リハビリ、小規模多機能型居宅介護）、訪問系（訪問介護、訪問看護）、医療施設は病院、診療所、一時滞在に分類し、所在地、提供サービス、定員、連絡先等の情報を収集した。また、所在地のデータをもとにGISによる施設立地マップを作成した。医療福祉施設の立地は人口規模が関係しており、人口規模が大きく影響している。1,000人以上で1施設以上の医療施設と通所系、短期滞在系、入所系の施設が整備される。6,000人以上で様々な種類の医療福祉施設が整備さていることが明らかになった。
次に上記のデータベースを用いて、施設の有無による島嶼地域のパターン分類を行った。未整備型、医療巡回整備型、医療巡回・診療所整備型、診療所整備型、医療・福祉施設整備型、施設充実型の6タイプに分かれた。それぞれ、1島ずつ典型事例を挙げた。そのため、今後は典型事例に挙げた島嶼地域において詳細な事例分析を行う予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
瀬戸内海に位置する155島を対象に、高齢者福祉施設、医療施設のデータベースを作成し、GISによる施設立地マップを作成することができた。また、データベースをもとに島嶼地域のパターン分類を行い、典型事例を抽出することができた。
一方で、地域包括ケアシステムに関する自治体への郵送アンケート調査を実施することができなかった。この点については今年度の7月に行う予定としている。
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| Strategy for Future Research Activity |
今年度は昨年度実行できなかった地域包括ケアシステムに関する自治体への郵送アンケ―ト調査を行うとともに、以下の調査・分析を行う予定である。
（１）地域包括ケアの現状に関する自治体への訪問ヒアリング調査：アンケート調査の項目の中で⑤医療及び介護の連携の有無と内容、⑥自治体独自の連携システムの有無と内容を中心に自治体に対して訪問ヒアリング調査を行う。また、今後の取り組みに関してもヒアリング調査を行い、地域包括ケアシステムを構築していく上での課題を明らかにする。また、各施設に対して施設利用調査を行う旨を伝え、調査協力を依頼する。
（２）施設運営状況に関する現地調査：高齢者施設運営状況を把握するため、①各施設の設立経緯、②各施設の建築概要(新設・既存建築活用)に関するヒアリングと資料収集調査を行い、施設整備のプロセスと費用確保の方法、施設職員確保の方法、施設運営の現状と課題等を明らかにする。さらに、③施設利用者の基本属性、④施設の利用圏に関するアンケート調査を行い、地域における高齢者福祉需要への対応の実態及び課題を明らかにする。
（３）島嶼地域における地域包括ケアの課題の明確化：以上の結果を踏まえて、島嶼地域における地域包括ケアの現状及び高齢者福祉施設の立地動向を明らかにするとともに、地域包括ケアシステムの構築を進める上での課題を可視化する。
また、研究体制については昨年度は学生1名とともに行っていたため全ての調査を実施することができなかったが、今年度は学生3名体制で研究を行う予定であるため、全ての調査を実施することが可能であると考える。
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Research Products
(3 results)
