2017 Fiscal Year Annual Research Report
熊本地震で被災した補強が施されていたRC部材の光学的計測法による再劣化機構の解明
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17H06960
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山口 浩平 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (60336013)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 構造力学 / 維持管理工学 / 再劣化機構 |
Outline of Annual Research Achievements |
再劣化のメカニズムに関する最新の知見を検討する.さらに,平成28年熊本地震で被災した再劣化の疑いがある十数橋の橋梁を対象として,以下について明らかにした. 1 デジタル画像相関法(DICM)による主桁や橋脚のひび割れおよび補強部界面のうき検知法の改良開発 2 再劣化のメカニズムの解明および補修補強後の効果の検討 3 数値シミュレーションを用いた残存耐荷力の簡易な算定法の提案 ※3はH30年度も継続予定.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画時の実施予定項目である「数値シミュレーションを用いた残存耐荷力の簡易な算定法の提案」について,実橋の断面内部の補強筋の状況を正確に把握できなかったため,その一部の項目は実施できなかったが,その他の多くの項目については実施できた.なお,断面内部の補強筋の状況は,新たな装置により今年度に把握できるため,おおむね順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
「数値シミュレーションを用いた残存耐荷力の簡易な算定法の提案」では,補強部の再劣化を模擬した試験体による実験的検討も場合によっては実施して,数値シミュレーションと実験結果を比較することも考えている. 「実測による剛性と残存耐荷力の評価に基づく橋梁モニタリング手法の構築」では,研究協力者の松田浩氏は,3Dレーザースキャナ(現有)やSfMを用いた3D計測により比較的簡便に3D CAD図面を復元でき,復元設計データに基づくFEモデルを構築し,構造解析を実施し,その結果を実構造のたわみや振動計測データと比較し,橋梁の剛性や耐荷力などの構造特性を同定する技術を研究開発中である.そこで,松田浩氏と協力関係の下,本課題を推進させる予定である.
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