2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H06988
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
國枝 陽一郎 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 助教 (30795943)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 震災廃棄物 / 住居損壊予測 / シミュレーション / 4D-CAD / 最適化 / アルゴリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度における成果は以下にまとめられる。 i)4D-CADを用いた住居損壊予測モデルの開発 住居損壊予測モデルとして3次元モデルに対して地震波を入力することで、構造部材ごとの加速度、変位を経時的に推定可能とした。これにより非構造部材として取付けられている内・外装材および天井アンカーに発生する外力の算定が可能となり、タイル剥落やアンカー抜けなどのリスク推定への転用も可能となった。なお本モデルは3D-CADソフトウェアを使用した動的シミュレーションによる推定を行っており、構造解析として有限要素法を用いたモデルの検討については、次年度に持ち越すこととした。 ii)被災による震災廃棄物発生マップおよび建設系資源需要マップの作成 藤原ら*によるGISを用いたマッピング手法を参考としたマップ作成手法を提案した。次年度の有限要素法を使用した住居損壊予測モデルの開発を待って、都市を対象としたマップ作成を行うこととした。 iii)廃棄物回収最適化手法の開発(追加研究)震災廃棄物の効率的利用を目的とする本研究の追加研究として、廃棄物回収最適化手法の開発を行った。住居損壊予測モデルと同様に3D-CADソフトウェアを動的シミュレーションに用い、混在した震災廃棄物の回収手法による総コストの推定を可能とした。回収廃棄物を純度によって再生資源と混廃に区分することで、震災廃棄物の回収時における分別精度とコストの相関について明らかとした。また回収重機の動作をアルゴリズムにより制御させることで、回収手法における効率性の比較も可能となった。 *藤原健史,中村彰太,2013,地図情報を用いた災害廃棄物の発生量予測と収集輸送計画,EICA,Vol.17(4),pp58-65
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
外部委託を行うプログラマについて、開発ソフトウェアであるBlenderに専門性の高い海外プログラマが直前のプロジェクトのデバック対応の関係から新規委託が受けられず、協力が得られないことが判明した。そのため新たにプログラマの選定を行う必要があり、モデル開発に遅れが発生した。
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Strategy for Future Research Activity |
住居損壊モデルの開発においてプログラミングの外部委託の遅れから、構造解析への拡張に遅れが発生している。次年度に計画している最適方策立案モデルの開発においても住居損壊モデルを用いるため、計画を変更し、次年度においても住居損壊モデルの開発を延長して行うこととする。
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