2018 Fiscal Year Annual Research Report
The effect of SLCO2A1 loss-of-function mutations in the SLCO2A1 gene and the secretion of PGE2 in intestinal homeostasis
Project/Area Number |
17H07022
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
西田 裕 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 後期臨床研究医 (60804705)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | SLCO2A1 |
Outline of Annual Research Achievements |
非特異性多発性小腸潰瘍症の疾患遺伝子として、プロスタグランジン輸送蛋白であるSLCO2A1の変異が報告され、その発現・機能の低下が病因であると推定されている。しかし、SLCO2A1機能低下による腸炎発症メカニズムは未だ明らかとなっておらず有効な治療法も確立されていない。 Slco2a1の全身性ノックアウトマウスと腸管上皮特異的ノックアウトマウスを作出し、腸管における表現型およびDSS誘発性腸炎モデルを解析した。SLCO2A1ノックアウトマウスでは自然発生腸炎は認めなかったが、DSS腸炎モデルでは、野生型マウスと比較し炎症が軽度であった。一方、全身性SLCO2A1ノックアウトマウスにおいては、自然発生腸炎は認めなかったが、DSS腸炎モデルでは体重減少率が大きく、腸管でのインターロイキン(IL)-1β、TNF-α、IL-6のmRNA発現が高値となり、腸炎が増悪した。これらの結果から、潰瘍症の発症には二次的因子が関与することが示唆され、Slco2a1は腸管恒常性維持に重要な因子であることが明らかとなった。また、DSS誘発腸炎において、免疫細胞などの非上皮におけるSLCO2A1が腸管恒常性維持に重要な因子であることが示唆された。今回の検討により、SLCO2A1における潰瘍発症機序の一端が判明した。また、近年になりマクロファージがPGE2の濃度上昇によりIL-1βを産生する(Zbigniew Zastona, J Immunol 2017)という報告がありマクロファージとPGE2の関連性が指摘されている。そのため全身性SLCO2A1ノックアウトマウスで腸炎が悪化した原因としてマクロファージが関連していると仮説をたて、今後、SLCO2A1における潰瘍発症機序の解明を進めていく予定である。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] SLCO2A1 DEFICIENCY EXACERBATES EXPERIMENTAL COLITIS VIA INFLAMMASOME ACTIVATION IN MACROPHAGES2019
Author(s)
Rieko Nakata, Shuhei Hosomi, Yoshinobu Nakamura, Naoko Sugita, Yu Nishida, Shigehiro Itani, Koji Otani, Fumio Tanaka, Yasuaki Nagami, Noriko Kamata, Koichi Taira, Hirokazu Yamagami, Tetsuya Tanigawa, Toshio Watanabe, Takeo Nakanishi, Ikumi Tamai, Yasuhiro Fujiwara
Organizer
Digestive Disease Week
Int'l Joint Research
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