2018 Fiscal Year Annual Research Report
Developing of tumor microenvironment improvement therapy to induce anti-tumor immunity
Project/Area Number |
17H07024
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
西出 峻治 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 医員 (10803132)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 腫瘍免疫 / がん微小環境 / マクロファージ / 貪食能 / PHD阻害薬 / 低酸素誘導因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、免疫チェックポイント阻害剤などの免疫療法が注目されているが、多くのがんでの奏効率は決して十分ではない。そこで免疫療法の効果を上げるためには、免疫細胞が腫瘍組織において十分に機能するように、腫瘍組織の環境を改善させることが重要と考える。これまでに申請者らは腫瘍移植マウスにおいてプロリル水酸化酵素(PHD)阻害薬により腫瘍組織内の血管を正常化し、腫瘍組織の環境を改善することを確認している。さらにPHD 阻害によりマクロファージの貪食活性を促進する可能性があり、PHD 阻害薬の腫瘍環境の改善との相乗効果も期待できる。そこで本研究の目的はPHD 阻害薬を用いることによる腫瘍環境の改善が腫瘍免疫を活性化するか否かを明らかにすることである。本研究によってがん免疫療法の新たな治療戦略が拓かれると考える。 PHD 阻害薬によるがん微小環境の改善が、腫瘍免疫を活性化するか否かを明らかにするために以下のことを行った。①様々な癌腫の腫瘍移植モデルにおいて、PHD 阻害薬により腫瘍血管の正常化が生じることを明らかにした。②腫瘍血管正常化によりがん微小環境が改善するかを明らかにした。③ PHD 阻害薬による微小環境改善によりマクロファージの腫瘍貪食活性が亢進することを明らかにした。また本研究の中で、PHD 阻害薬を投与した腫瘍担癌マウスの腫瘍からマクロファージを単離し、未処置の担癌マウスの腫瘍に局所注入した実験系においても腫瘍増殖を抑制した。以上の事からPHD 阻害薬による腫瘍増殖の抑制はマクロファージが基盤となり、腫瘍免疫が活性化することを明らかとした。本研究によってがん免疫療法の新たな可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)