2017 Fiscal Year Annual Research Report
グラフ信号処理およびカラリゼーション符号化に基づく多チャネル動画像符号化の開発
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17H07129
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
雨車 和憲 東京理科大学, 工学部電気工学科, 助教 (50801180)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 動画像符号化 / 画像復元 / グラフ信号処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
29年度においては、カラリゼーション符号化に関する研究として以下の研究を行った。 1.グラフ信号処理を用いた画像符号化手法の構築:輝度画像上に一意にグラフを構築する手法を提案し、そのグラフを用いたグラフフーリエ変換によるカラリゼーション符号化手法の構築を行った。従来手法よりもPSNRにおいて平均して0.5から3[dB]程度の精度向上を実現した。しかし、計算時間の面で大きな課題があったため、グラフカットを応用するにより符号化性能をほとんど劣化させることが無く、大幅に計算時間を短縮する手法を提案した。これにより、符号化性能・計算時間ともに従来手法よりも高性能な手法を構築した。 2.より高性能なカラリゼーション技術の構築:画像のカラリゼーション画像の領域分割、グラフ信号処理を組み合わせることにより、従来よりも精度の高い手法を構築した。 3.より高性能な深度画像復元技術の構築:深度画像復元技術に関して、画像の領域分割、グラフ信号処理、スパース最適化を組み合わせることにより、従来よりも精度の高い手法を構築した。しかし、符号化技術へと応用するためには計算時間の面で課題がのこるため、今後も改善を行っていく必要がある。 4.グラフ信号処理を用いた動画符号化手法の構築:グラフを時間方向に拡張することにより、1で述べた画像符号化手法を動画符号化手法へと拡張した。一定の精度を与える手法であるが、従来の動画符号化手法と比較して、良い精度が得られておらず、グラフの構築手法に今後改善が必要であることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究ではグラフ信号処理を用いた多チャネル動画像同時符号化手法の構築を目的としており、本年度においてはその基盤となる画像符号化手法の構築および各種画像復元技術の構築を行った。これらの成果については国内研究会および国際会議において発表を行っており、さらに論文投稿中である。 これらはおおむね当初の予定通りであり、本研究は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
30年度においても29年度に引き続き研究を行い、当初の予定通り、グラフ信号処理およびカラリゼーション符号化に基づいた多チャネル動画像符号化手法の構築を完成させる。
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Research Products
(8 results)