2017 Fiscal Year Annual Research Report
完新世前・中期以降の沖積低地内陸域の堆積様式と流域での土砂生産の量的変化の解明
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17H07151
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
羽佐田 紘大 法政大学, 文学部, 助教 (80804088)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 沖積低地 / 沖積層 / 濃尾平野 / 堆積相解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、約7,000年前の高海水準期(縄文海進時)に沈水しなかった濃尾平野内陸域の完新世前期から中期以降の堆積様式を数百年スケールで明らかにするため、現氾濫原の内陸側2地点(愛知県一宮市および稲沢市)における機械ボーリングによるオールコア堆積物の採取とその解析・分析を行った。平成29年10月末に地権者にボーリング調査の許可をいただき、平成30年1月下旬から2月初旬にかけて機械ボーリングを実施した。ボーリング調査の際、オートレベルを用いて掘削地点の水準測量を行った。掘削長および掘削地点標高は、それぞれ17.8 m、8.1 m(一宮市)、20.0 m、6.3 m(稲沢市)である。採取したオールコア堆積物について、堆積相解析、年代試料(木片など)および分析用試料の採取、湿潤・乾燥かさ密度測定、泥分含有量の秤量を行った。堆積相解析の結果、稲沢市で採取した堆積物に生痕が認められたことから、一時的に沈水していた可能性が指摘できる。また、平成30年3月末には、追加年代試料として、ボーリング業者が保管している既存オールコア堆積物から木片および炭化物を採取した。平成30年4月現在、採取した年代試料の放射性炭素年代測定を専門機関に依頼したところである。今後は、まず、年代測定結果に基づいて堆積様式を数百年スケールで解明することを試みる。その上で、本研究で得られたデータおよび既存データを用いて低地での堆積土砂量を把握し、流域での土砂生産量の時間的変化を推定していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、研究計画に沿っておおむね順調に研究を進めることができた。具体的には、濃尾平野において機械ボーリングによるオールコア堆積物の採取を実施し、堆積物の解析・分析を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、オールコア堆積物から得られた年代試料の放射性炭素年代測定結果と堆積物の解析・分析結果を基に、濃尾平野内陸域における堆積様式を数百年スケールで明らかにする。さらに、本研究および既存のデータを用いたGISによる空間解析に基づいて、低地での堆積土砂量を見積もり、流域での土砂生産量の時間的変化を評価する。
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