2018 Fiscal Year Annual Research Report
Foundational Research in Jesuit Japan Letters: Theatre History
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17H07154
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
シュウェマー パトリック 武蔵大学, 人文学部, 専任講師 (30802946)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 日本文学 / 大航海時代 / 軍記物語 / 語り物文学 / イエズス会 / きりしたん / 室町末期 / 江戸初期 |
Outline of Annual Research Achievements |
新しいバックアップ措置を購入し、数箇所に分けて資料をより安全に保管できる方法を開発した。イエズス会日本報告総合目録の内容を紙焼き資料に照合し、当時ヨーロッパで出版された日本報告集の内容とヨーロッパ各地に伝わる報告原本諸本との関係性を目録に加えてきた。ポルトガル国立アジュダ宮殿図書館に現存する、澳門イエズス会資料の残りの複写(9,513枚)を購入した。特にフロイス『日本史』の写本はWicki校訂版と違う箇所が見られ、ウィーンでの研究報告やそれに基づく論文で画像を利用した。なお、論集『近代人文学はいかに形成されたか―学知・翻訳・蔵書』(勉誠出版、2019年2月25日)のために「西洋の文字文化と日本との出会いを巡る原題人文学の課題」について書く依頼をいただいた。これに応えて、大航海時代に成立した地球規模のネットワークを代表する資料として、前年度発見した徳川家康文書を紹介し、データサイエンスや広告業界が支配的となった現在に至る展開と現代における人文学の課題について考察した。これを機に、市場、金融、情報文化、人種概念などの学術書を購入し、背景知識を拡大することによってイエズス会日本報告の今後の研究の発展を図った。更に、イタリアの同僚はIl grande viaggioという題名で慶長遣欧使節についての論集を編集しており、そのために日本イエズス会の日本語による文学活動について論文を書き、その際本研究で得た資料を参考にした。最後に、本年はポルトガルの日葡研究雑誌Bulletin of Portuguese/Japanese Studiesを編集することになっており、自分も以上の家康の資料を英語で紹介し、今度は帝国と知的財産という観点から論じることにした。他にも、資料の翻刻・解題の書きかけは10数件ある。本研究の成果もあり、2019年度から准教授に昇級することができた。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)