2017 Fiscal Year Annual Research Report
Ketone Polymers for Reversible Hydrogen Storage
Project/Area Number |
17H07190
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
加藤 遼 早稲田大学, 理工学術院, 助教 (40801189)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2018-03-31
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Keywords | 高分子合成 / 高分子構造・物性 / 水素貯蔵 |
Outline of Annual Research Achievements |
アンモニアや有機ハイドライドなどに次ぐ革新的な水素キャリアとして芳香族・脂肪族ケトン高分子を初めて提案し、室温大気下での電解水素化を水素固定法とした高分子型水素キャリアの創出と機能実証を目的とした。これは汎用プラスチックのような高分子特有の無毒・無揮発、不燃性、成型加工性、取り扱い易さといった優位性を水素貯蔵材料にもち込むものである。 水素付加・脱離体が共に際立った安定度を有する芳香族ケトンのフルオレノンに着目、このフルオレノンを密にもつポリマーとして、ポリビニルフルオレノンおよびフルオレノールを合成した。また、ポリエチレンイミンにフルオレノン誘導体を導入したゲルも合成した。得られたポリマーは、少量の気相成長カーボンなどの導電補助剤、バインダーと複合することで、電解水素化の際のバルク抵抗低く、効率高い電解水素化が可能であった。また、各種電気化学計測により、ポリフルオレノンアニオン体でプロトンが交換しながら順次水素付加していく過程の知見を得た。水素付加体ポリマーは、定量的かつ単量体の溶解限界を超えて迅速に水素発生することを明らかにした。 2級アルコールからの水素発生触媒として知られるイリジウム錯体を水溶液中に共存させることでアセトン、シクロヘキサノン、アセトフェノンが定量的に電解水素化することを見出した。電極面積、支持電解質、電極間の多孔膜、溶媒種を最適化することで高クーロン効率での水素化を実証した。錯体電解触媒を適用することで水素担体を芳香族から脂肪族ケトン/アルコールまで拡張、効率高い電解水素化と水素発生も明らかにした。 以上より、水素付加部位の設計により質量水素密度のより高いキャリア有機高分子を提案した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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