2017 Fiscal Year Annual Research Report
The psychological mechanism of the suicide among Japanese adolescence
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17H07241
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
石井 僚 奈良教育大学, 学校教育講座, 特任准教授 (50804572)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 自殺 / 時間的展望 / 仮想現実 / 青年 / 宗教信仰 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度は、日本人青年が自殺念慮を持つ心理的メカニズムとその抑制要因、リスク要因について、国内外の知見をレビューし、VR(仮想現実)を用いた実験で測定対象とする心理的概念の検討を行った。また、自殺との関連が国外で指摘されているが日本では未だ検討されていない死後の未来展望について、文献研究を行った。 青年の自殺念慮に関わる事例研究や、青年の自殺とその抑制要因、リスク要因に関わる文献を幅広くレビューした。その結果、青年の自殺の心理的メカニズムに関わる要因として、抑うつや社会的なつながり等が多くに共通して見られた。 また、本研究が着目している死後の未来展望についての文献研究を行った。一見不合理な自殺という現象は,死後の未来展望を持つことによって,その個人にとって合理的に行われているとされる (Boyd & Zimbardo, 1997)。こうした死後の未来展望は、宗教の影響を多分に受けることも示されている。日本人青年の多くは強い宗教信仰を持たないことが指摘されており (e.g. 岩井, 2004)、そうした日本人青年の死後の未来展望は、宗教信仰のある他国とは異なることが示唆された。そのため、死後の未来展望については、単に海外で開発された尺度を使用するのではなく、日本人青年に特融の内容を測定できる尺度を開発する必要性が示された。 なお、2017年度に予定されていたVR(仮想現実)を用いた実験については、実験室のインターネット接続環境と実験器具との不適合から、その調整に時間を要したため、2018年度に繰越をして行うこととなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定されていた質的研究については予定通りの進捗である一方、VR(仮想現実)を用いた実験については、実験室のインターネット接続環境と実験器具との不適合から、その調整に時間を要したため、2018年度に繰越をして行うこととなった。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度に行った質的研究から、実験で扱う心理変数を決定するとともに、日本人青年の死後の未来展望を測定できる尺度の作成とその妥当性の検討を行う。そして、それらを使用してVR(仮想現実)を用いた実験的検討を進めていく。
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