2017 Fiscal Year Annual Research Report
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17H07247
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
竹田 晃子 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 研究員 (60423993)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 方言学 / 日本語学 / 国語学 / 教育学 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は研究手法のモデル化とデータベースの完成に備えつつ,次のように研究を進めた。 1.資料の収集・整理・電子化・入力:全国方言を扱った地方教育資料の収集(複写)によって「地方教育資料」目録を作成しつつある。 2.資料内容の言語的分析:収集した地方教育資料について言語的分析を行い,次の研究成果を発表することができた。竹田晃子「東北方言の認識的条件文」(『日本語条件文の諸相:地理的変異と歴史的変遷』所収),竹田晃子「東北方言の癖:話し手の認識を表す文法形式と沈黙する東北人」『日本語学』37-1,大野眞男/竹田晃子「宮沢賢治による方言表記の工夫と地域に根ざした国語観」(『賢治学4号』所収),大野眞男/小島聡子/竹田晃子「「おらほ弁で語っぺし」プロジェクトの報告」(日本方言研究会第104回研究発表会),竹田晃子「オノマトペを用言化する動詞・接尾辞の地理的分布」(Workshop on Mimetics I「オノマトペの類型論を目指して」),Koko TAKEDA Geographical distribution of verbs and suffixes verbalizing mimetics(Tradition and Innovation in the Japanese language、International Symposium on Japanese Studies) 3.文献学の手法による近代方言史研究のモデル化:地方教育資料を方言研究に利用した事例研究をまとめ,地方教育資料を分類し,データベース作成に備えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
比較する他資料の整理が遅れていることに伴って,直接の研究対象である地方教育資料の性質を分類する作業が,一部地域で遅れている。2018年度はこの部分の解消から始める。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は研究手法のモデル化とデータベース作成と平行し,次のように研究を進める。 1.資料の収集・整理・電子化・入力:平成29年度の作業を継続し,地方教育資料の収集・整理・電子化・入力を行いながら,研究手法のモデル化とデータベース構築を行う。 2.資料内容の言語的分析:平成29年度の内容を継続し,資料について語彙・文法分野の言語的分析を行う。 3.文献学の手法による近代方言史研究のモデル化:地方教育資料を方言研究に利用した事例研究をまとめることで,モデルの検証と修正を行い,他地域でも同様の取り組みを可能にするべく理論・方法論を構築する。 4.データベースの公開:データベース作成作業を継続し,完成版を公開する。
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