2017 Fiscal Year Annual Research Report
ラム波の非線形挙動に着目した接着構造の高感度な健全性評価
Project/Area Number |
17H07254
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
森 直樹 立命館大学, 理工学部, 助教 (00802092)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 非破壊評価 / 超音波 / ガイド波 / ラム波 / 薄肉構造 / 接着構造 / 機械材料・材料力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
薄肉構造を伝わる弾性ガイド波の一種であるラム波を用いた高感度な健全性評価の実現に向けて,平板の重ね接着部とラム波との相互作用について理論解析を実施した.本検討で得られた成果は以下の通りである. 1. ラム波の示す非線形挙動を理解するために必要な知見を得るため,重ね接着部におけるラム波の反射・透過特性解析を行った.研究代表者らが突合せ接着および接触部に対して行った検討結果に基づき,接着界面を線形スプリング界面としてモデル化した.ハイブリッド有限要素法による数値解析の結果,低周波数域におけるラム波0次対称(S0)および反対称(A0)モードの反射・透過係数は,接着部の長さおよび接着界面剛性に依存した周波数で極値を取ることが明らかとなった.また,特定周波数のラム波A0モードを入射すると,接着界面両側での変位差が増大した. 2. 界面両側での変位差に関して2次の非線形性を有する非線形スプリング界面モデルを接着界面に適用し,重ね接着部におけるラム波の二次高調波発生挙動に対して数値解析を実施した.線形解析で得られた知見を基に,界面変位差が増大する周波数のラム波を入射した場合,接着部で発生する二次高調波の全エネルギー流束は増大する傾向が見られた.しかしながら,重ね接着部の端部で生じる反射・透過の影響により,二次高調波の反射・透過振幅は複雑な周波数依存性を示すことがわかった.界面変位差が増大する周波数と接着部の長さおよび接着界面剛性との関係を含め,今後さらなる検討が必要であると考えている. さらに,理論解析と並行して,超音波測定を実施するための実験系を構築した.斜角探触子を用いた予備実験を行い,透過ラム波の測定が可能であることを確認した.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)