2018 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of toothbrushing with toothpaste on titanium surface
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17H07264
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
首藤 崇裕 大阪歯科大学, 医療保健学部, 助教 (40804604)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | チタン / インプラント / 歯磨剤 / ブラッシング / フッ化物 / 研磨剤 / 歯肉上皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は主に、各種歯磨剤を用いてブラッシングしたチタンがインプラント周囲における細菌感染に対する最前線の防御機構に関与する歯肉上皮細胞に与える影響を検討した。 まず、歯肉上皮細胞の接着および増殖に与える影響を検討するために、チタン上に接着し活性が高い細胞をMTSアッセイにより検出した結果、各種歯磨剤でブラッシングしたチタン上での初期接着細胞数は、洗浄処理のみのコントロールおよびMQ水でブラッシングしたチタンの場合と同等またはそれ以上を示し、48時間後では全てのサンプル間で有意差はなかった。また、歯肉上皮細胞は全てのチタン表面上で経時的に増殖する傾向がみられた。次に、歯肉上皮細胞の形態に与える影響について免疫蛍光染色を行って観察した結果、培養6時間後、研磨剤配合の歯磨剤の場合には細胞突起が伸展している形態を示す細胞が多く確認された。48時間培養後においては、細胞形態に大きな違いはなかった。さらに、歯肉上皮細胞における接着因子の発現に与える影響をreal time quantitative RT-PCR法を用いて解析した結果、チタン表面と細胞基底膜の接着に関与するIntegrin-α6およびIntegrin-β4の遺伝子発現量は、一部のフッ化物・研磨剤配合歯磨剤およびフッ化物・研磨剤無配合歯磨剤の場合に有意に促進された。 前年度から行なっているチタン表面解析にて、歯磨剤中のフッ化物や研磨剤がチタンの表面性状や耐食性に影響を及ぼす可能性があることを捉えており、このような微細な表面構造の変化が歯肉上皮細胞に分子レベルで影響を与えたことが推察された。今後も詳細に検討していく必要があると考えられる。 チタン製のインプラントや補綴装置を装着している患者が使用する歯磨剤については、含有するフッ化物と研磨剤の有効性やリスクについて材料学的および生物学的な面から十分に考慮するべきである。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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