2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H07267
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Research Institution | Osaka University of Health and Sport Sciences |
Principal Investigator |
国正 陽子 大阪体育大学, 体育学部, 助手 (20804355)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | アキレス腱 / 超音波 / モーメントアーム / 筋形態 / 発育発達 / 双生児 / 競技特異性 / 可塑性 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトの身体運動では,運動を引き起こす骨格筋とそれに関連する腱組織を含めた筋腱複合体が神経系の調整によって相互作用し力発揮を行っている.一方で,カンガルーの長いアキレス腱のように,動きに特化した骨格・筋・腱の形態自体の優位性については,圧倒的な運動能力を獲得してきた動物の体つきからも明らかであるが,ヒトの発育や加齢,トレーニングなどによる運動能力の変化に伴う,骨格や筋腱の形態的・機能的変化については未だ不明な点が多い. 本研究では,乳児から成人,異なる種目の競技アスリートを対象に同一部分の下肢の骨格・筋腱の形態測定を実施し,大規模な形態データベースの構築を目指し,これらを用いて骨格・筋腱の可塑性について検討する.さらに,一卵性双生児を対象に同様の測定を行うことで,遺伝的要因を排除し,環境的要因によるヒトの骨格・筋腱への影響について明らかにすることを目指している. 本年度は,陸上短距離・長距離,陸上やり投げ選手に特異的な下肢の骨格・筋腱形態を明らかにし,その一部については学会発表を行い,現在,論文執筆中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,データが不足している乳児,一部の競技スポーツ選手の追加測定を実施し,陸上短距離選手,競泳選手に特異的な骨格・筋腱形態については学会発表を行い,現在論文を執筆中である.また,陸上長距離選手と陸上投てき選手に特異的な骨格・筋腱の特徴についてもデータの解析が終了しており,平成30年度の国内・国際学会で発表を行うための準備が終了している.
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は,1年目に解析が終了している競技スポーツ選手に特異的な下肢の骨格・筋腱形態に関する成果を国際学術誌へ投稿する. また,一般の乳児から成人,一卵性双生児の形態特性については,データ不足分を補うため,追加測定を実施し,平成30年度中にデータをまとめ,学会発表と国際学術誌への投稿を目指す.
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