2017 Fiscal Year Annual Research Report
因果推論における意識的過程と無意識的過程の相互作用
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17H07277
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
斎藤 元幸 関西学院大学, 文学部, 助手 (70801926)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 認知科学 / 実験心理学 / 思考 / 因果推論 / 潜在認知 |
Outline of Annual Research Achievements |
因果推論に対するベイズ的アプローチでは、思考の合理的側面に焦点が当てられ、不合理な判断の発生プロセスや思考の無意識的過程の役割は明らかになっていない。本研究では、密度バイアス(density bias)と因果マルコフ条件の逸脱(Markov violation)という2つの不合理な判断に焦点を当て、因果推論における意識的過程と無意識的過程の相互作用を検討する。一見相容れない合理的な認知モデルと不合理的な判断の関係を調べることで、合理的な判断と不合理な判断がそれぞれどのように生じているかを明らかにする。 平成29年度は密度バイアスについて実験を実施した。原因事象と結果事象の組み合わせを繰り返し提示し、実験参加者に因果関係の強さを判断させる実験課題において、原因となる変数の性質を二値変数や連続変数に操作した。実験の結果、連続変数の場合には密度バイアスが生じないことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
一部の実験をクラウドソーシングで実施することに変更したため、その準備に時間が掛かってしまった。オンライン実験と実験室実験を並行して進めているため、遅れを取り戻すことは十分に可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は因果マルコフ条件の逸脱について実験的検討を行う予定である。推論の意識的過程と無意識的過程について様々な実験操作を行い、両過程の相互作用を明らかにする。また、平成30年度は最終年度であるため、上記の実験の実施に加えて研究の総括を行う。
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Research Products
(4 results)