2017 Fiscal Year Annual Research Report
多属性意思決定における情報の呈示様式の検討ー消費者支援に向けてー
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17H07289
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Research Institution | Tokuyama University |
Principal Investigator |
井出野 尚 徳山大学, 経済学部, 准教授 (40805628)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 多属性意思決定 / 消費者行動 / 情報モニタリング法 / 眼球運動測定 / 意思決定方略 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、多肢多属性意思決定状況での、情報呈示様式による意思決定プロセスへの影響を検討し、消費者の意思決定を支援する情報の呈示様式を提案することである。本研究では、多肢多属性意思決定状況での意思決定プロセスの研究方法である、情報モニタリング法を用いた実験を通し、特定の属性へのハイライトなどの情報呈示様式の影響を定量的に検討する。そして、コンジョイント分析、並びに、シミュレーションを実施し、実験結果との対比から、意思決定方略の分析方法と、意思決定方略の同定の指標の開発、そして消費者支援に向けた情報呈示様式の提案を行う。 29年度では、基本的な呈示様式として、2値で属性を表示する呈示様式を用いて 1)情報モニタリング法を用いた実験、2)コンジョイント分析、3)コンピュータシミュレーションを実施した。本実験結果をもとに、研究の成果は学会で発表を行い、学術誌への投稿準備をしている。また、多肢多属性情報下での、非合理的な意思決定の生起因に関しても検討を行い、学会で発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、情報モニタリング法を用いて、属性の呈示様式による意思決定方略の影響を検討し、消費者の意思決定のしやすい呈示様式の提案を行うことを目的としている。 多肢多属性状況の表現形式の基本的な表現として、2値表現の多属性表を用いた実験、コンジョイント分析、コンピュータシミュレーションを実施した。また、カラーバリエーションなどを用いた呈示様式の実験の準備を進めている。 研究計画全体としては、おおむね計画通りの進捗であると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、重要属性のハイライトなどを用いた表現様式を用いた実験を実施する予定である。本年度取得した、2値表現のデータと異なるバリエーションの多属性表を用いた実験結果を比較することにより、消費者の意思決定のしやすい情報呈示様式を提案する予定である。また、ハイライト以外の呈示様式の検討のために、非合理的な意思決定の規定因の検討を行っていく。
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Research Products
(7 results)