2018 Fiscal Year Annual Research Report
Formulating theory and developing research method to elucidate the origination/propagation/fixation process of dialects comprised of large-scale and wide-ranging data
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17H07293
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Research Institution | Shikoku University |
Principal Investigator |
峪口 有香子 四国大学, 地域教育・連携センター, 講師 (10803629)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 方言分布 / 経年変化 / 追跡調査 / 空間分析 / GIS |
Outline of Annual Research Achievements |
2018・2019年度の実施内容は大きく分けて、『瀬戸内海言語図巻』のデータ整備(GIS化)と追跡調査のデータの少ない地域おける面接調査の2点である。 1)『瀬戸内海言語図巻』のGIS化については、研究発表を行う項目から随時GIS化を行った。 2)2011年から4年間、瀬戸内海地域の市町村教育委員会、公民館、漁業協同組合等の協力を得、通信調査法によって送付した調査票を瀬戸内海各地の1930地点の高齢者の方々からすでに返送して頂き、通信調査の結果はGIS用に整備済みである。 方言の急速な衰退が全国的に進み、限界集落を多く抱える瀬戸内海の島々の方言も同様に消滅の危機に瀕しており、追跡調査が行われないまま、方言の消滅は現実のものとなる公算が大きい。このような問題を抱える状況の中、通信調査法を採用して、瀬戸内海全域での追跡調査を実施した。この追跡調査とLASの結果を比較することによって、未解明のままとなっている実時間上の言語変化の実態を明らかにすることが可能となると考える。これまでに通信による追跡調査はほぼ完了した。データの少ない地域においては、実際に現地へ赴き、対面による面接調査を行った。訪れた箇所は、香川県伊吹島で、音声・文法・語彙・表現について調査ができた。方言データは本質的にデータ規模の大きな多変量データである。このため分析の過程では、属性や地理的条件を変えた比較を繰り返す必要がある。継続してデータ整備に取組むことで、過去・現在のデータをデータベース化し、地図上のポイントデータとして表示させ、様々な属性・カテゴリー別に表示・分析を行い、今後起こりうる分布形成のシミュレーションにアプローチすることを目指している。さらに、『瀬戸内海言語図巻』と追跡調査結果から、方言の発生・伝播・定着過程解明の理論構築および地域言語研究の実践へと発展させていきたい。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)