2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the method for analyzing the start of a tsunami evacuation based on understanding behaviors in tsunami disasters
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17H07346
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Research Institution | National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention |
Principal Investigator |
土肥 裕史 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 社会防災システム研究部門, 特別研究員 (00807282)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 津波避難 / 避難訓練 / 行動開始 / 避難開始 / 避難開始行動調査手法 / 訓練時の行動データ / 無人航空機(UAV) / 空撮 |
Outline of Annual Research Achievements |
津波災害において,避難行動の開始が生き残るための第一歩であると言っても過言ではない.本研究では,津波災害時および津波避難訓練における人間行動を把握し,津波避難にどう影響するかを分析する手法を構築することを目的とする. 2018年度(2年目)は,(1)津波避難訓練における時空間的な行動把握手法を構築し,(2)訓練時の行動データを用いた避難開始行動の分析を実施した. (1)行動把握手法の構築では,南あわじ市阿万中西地区における津波避難訓練で無人航空機を用いて空撮を行い、映像に映る人々の行動を時空間的に分析することを通じて,津波避難開始行動調査手法を提案した.提案手法は調査手法と分析手法の2段階で構成される.従来の調査手法と比較して,(1-1) 映像に映るすべての時空間データを得られること,(1-2) 個人の記憶に依存しない客観的なデータを得られること,(1-3) 個人の行動だけでなく,個人と集団,周囲の状況を関連付けて分析できることがわかった. (2)避難開始行動の分析では,阿万中西地区で実施された避難訓練で無人航空機を用いた空撮,地上での動画撮影を行い,訓練時の行動データ2年分(248人)を収集し,避難開始行動の分析を実施した.その結果,(2-1) 訓練時の避難開始行動プロセスは行動開始(阻害要因を取り除けば今すぐにでも高台への移動を開始すること)および避難開始(高台への移動を開始すること)に分類され,前者は論理的判断と直感的判断に整理でき,後者は阻害要因による影響の有無で整理できること,(2-2) 実際の津波災害と比較すると,部分的な違いはあるが,全体構造は似ていること,(2-3) 阿万中西地区では多くの住民が10分以内に行動開始,14分以内に避難開始し,行動開始時間に空間的な偏りは見られなかったが,避難開始時間は高台から遠いほど早くなる傾向があることが分かった.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)