2017 Fiscal Year Annual Research Report
原子層物質スペーサーによる面直電流磁気抵抗素子の高特性化の研究
Project/Area Number |
17H07376
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Research Institution | National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology |
Principal Investigator |
李 松田 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 東海量子ビーム応用研究センター, 博士研究員(任常) (90805649)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | グラフェン / 二次元物質 / ホイスラー合金 / 高スピン偏極材料 / 磁気抵抗素子 / 超高真空化学気相成長法 / スピンエレクトロニクス / 磁性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、次世代ハードディスクドライブ(HDD)用の面直電流磁気抵抗(CPP-MR)素子に必要とされる素子の超薄膜化および磁気抵抗(MR)比と素子抵抗(RA)がバランスした特性を実現するため、スペーサー層の新材料として、現在の酸化物および金属材料に代えて、原子層物質のグラフェンおよび六方晶窒化ホウ素(h-BN)などを用いることを提案した。本研究課題得られたの成果は以下の通りである。 1.超高真空化学気相成長法のプロセスや原料ガスの分圧・曝露量などの作製条件を工夫することで、高スピン偏極ホイスラー合金薄膜上に単層グラフェンを100%の被覆率で成長する技術を確立することに成功した。上記成果は本提案の素子開発のベースとなる技術であり、同技術を応用することで、ホイスラー合金上へのh-BNや原子層物質混晶体の成長も可能と考えられる。 2.x線分光測定による、グラフェン/ホイスラー合金薄膜界面の磁性及び電子状態を調べた。グラフェンとホイスラー合金薄膜の間の化学結合がかなり弱いことが判明した。グラフェンに特有なπバンドの存在や界面近傍までホイスラー合金の結晶構造や磁気的性質が保たれていることなど、素子応用の有望性を示唆する結果が得られた。 研究内容を一層充実させた若手研究を採択されたため、本研究課題は辞退となった。若手研究では本研究課題で得られた予備的な成果に基づいて、原子層物質をスペーサーした面直電流磁気抵抗素子の開発を引き続き行う。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
第65回応用物理学会学術講演会 Poster Awardを受賞 "First direct synthesis of graphene/half-metallic Heusler alloy heterostructure for spintronic device applications"
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Dirac Cone Spin Polarization of Graphene by Magnetic Insulator Proximity Effect Probed with Outermost Surface Spin Spectroscopy2018
Author(s)
Seiji Sakai, Sergei V. Erohin, Zakhar I. Popov, Satoshi Haku, Takahiro Watanabe, Yoichi Yamada, Shiro Entani, Songtian Li, Pavel V. Avramov, Hiroshi Naramoto, Kazuya Ando, Pavel B. Sorokin and Yasushi Yamauchi
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Journal Title
Adv. Funct. Mater.
Volume: 28
Pages: 1800462
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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