2017 Fiscal Year Annual Research Report
CT画像解析および共振周波数解析によるインプラント設置強度評価機構の開発
Project/Area Number |
17J00880
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中島 大輔 慶應義塾大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
|
Keywords | 整形外科インプラント / 設置強度評価 / 共振周波数解析 / レーザー |
Outline of Annual Research Achievements |
Ⅰ:CT画像からの術前インプラント設置強度予測系の開発;新鮮屍体標本を用い,脊椎スクリュー設置前,後の動物用高解像度マイクロCT画像を取得,脊椎スクリュー領域の骨情報を取得し,引き抜き力と埋入トルクとの相関を調べた.その結果,引き抜き力および埋入トルクともに,マイクロCTで判別可能な骨微細構造を示すパラメーターとの相関を示し,これらの画像パラメータからこれら試験力の予測が可能であることが判明した. Ⅱ:無侵襲,繰り返し可能な手法かつ検者内,検者間のばらつきが小さいインプラントの評価方法の開発 ① 磁力共振周波数解析の特性精査実験;歯科領域においては磁力にてインプラントを振動させる共振周波数解析(Resonance Frequency Analysys:RFA)が行われている.そこで,RFAの整形外科インプラントへの適用について,模擬骨に実際にインプラントを設置し従来の引き抜き力,埋入トルクを計測し,さらに,歯科領域で盛んに行われている磁力を用いる評価方法を用いてRFA(磁力RFA)を行い,それぞれの手法の特性を分析し,RFAが評価方法として使用できることを明らかにした. ② Laser-RFAの特性精査実験;研究①でのRFAは磁力を用いインプラントを振動させることで共振周波数を取得するため,インプラントを震わせるには磁力に加えインプラントに磁石を付着させた治具を設置する必要があり煩雑である.この点を解決するため,レーザーを用い磁石を用いない手法の開発を試みた.具体的には模擬骨にまず脊椎分野で頻用される脊椎インプラントを設置しレーザーを用いたRFA (Laser-RFA)を施行し有用なデータを得た.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
整形外科インプラント設置強度を評価する系の開発を1)CT画像からの術前インプラント設置強度予測系の開発および2)あらたなインプラント設置強度予測装置としての共振周波数解析装置の開発の2つの方向性より行っているが, 1)に関して,CT画像から導き出したパラメータから埋入トルクおよび引き抜き力というインプラント設置強度指標を予測する計算式を算出しえた. 2)に関して,レーザーを用いた共振周波数解析装置を開発中であり,すでに出た結果で新たに特許を取得している.社会導出に向け実際の医療機器開発を準備中である.以上を1年間で進行させ,研究進行状況としては順調である.
|
Strategy for Future Research Activity |
1)CT画像からの術前インプラント設置強度予測系の開発に関しては現在基礎データ取得は終了し,論文化と並行し実際に使用する術前計画ソフトウェアへの導入という形の社会導出を行っていく予定である.
2)あらたなインプラント設置強度予測装置としての共振周波数解析装置の開発に関しては現在レーザーを用いた装置開発の要素技術に関し検討中で、引き続き同検討を行っていく予定である.
|
Research Products
(1 results)