2018 Fiscal Year Annual Research Report
Navy propaganda activity in Imperial Japan
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17J01012
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木村 美幸 名古屋大学, 人文学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 海軍 / 在郷軍人 / 兵事資料 / 宣伝 / 地域 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、第一に、ポスターなどの宣伝媒体や、地域での活動主体として在郷軍人会の役割に特に注目して研究を進めた。また、第二に、昨年に引き続き海軍と地域社会との関連を解明するのに資する史料や海軍の人事にかかわるものを中心に史料収集を行った。 ①各地域の海軍兵事資料 昨年に引き続き、兵事資料の収集を行った。今年度は昨年度に十分に収集することが出来なかった佐世保鎮守府管轄下の地域の兵事資料を中心に収集を行った。具体的には、熊本県熊本市、佐賀県鳥栖市、福岡県久山町の資料を閲覧した。とりわけ、熊本市の資料は他の資料とは違い、漁村の資料となるため、海軍と漁村の関係性を考える上で重要な資料であるといえる。今後はこれらの資料を地域特性にも留意しつつ、分析することによって地域における志願兵徴募やそれに対する宣伝活動について検討を深めていく。 ②竹下勇日記 国立国会図書館県政資料室所蔵の竹下勇日記の調査を行った。竹下は在郷軍人として、海軍協会・有終会・海洋少年団・海洋道場建設委員会などの海軍外郭団体に関与し、相互の連絡を行っていた。竹下の日記は断続的に残っており、この日記を分析することによって、これらの海軍関係諸団体同士の関係性を見ることが出来る。 なお、上記のほかにも、防衛省防衛研究所や立命館大学国際平和ミュージアム所蔵史料など、海軍の宣伝活動にかかわる史料を広く収集した。また、昨年度から継続して海軍人事部報も収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績に記したように史料収集を順調に進めていることに加え、学会報告三本という形で成果も公表することが出来たため、おおむね順調に進展していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度までに引続き、収集出来ていない海軍人事部報調査を行い、これらの史料を活用した上で、学会報告・論文投稿を行う必要がある。
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