2017 Fiscal Year Annual Research Report
ソーシャルタギングデータを利用した眠り姫メカニズムの解明
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17J01691
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐藤 晃矢 筑波大学, グローバル教育院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | ソーシャルタギング / 創造性 |
Outline of Annual Research Achievements |
RoomClipという,サービスに参加するユーザが自由に付与するタグを元に情報を管理するシステムを対象に分析を行った.このようにユーザが自由に付与するタグを用いて情報を管理するようなシステムは,ソーシャルタギングシステムと呼ばれる.ソーシャルタギングシステムを利用して情報管理を行うサービスで利用されるタグは,優先的選択性に従うことがこれまでにわかっている.優先的選択性とは,これまでに利用された回数の多いものほど今後も利用されやすいという法則である.しかしながら,優先的選択から逸脱して選択するようなタグも存在することがこれまでにわかっており,そのメカニズムを探ることを目的として解析を行った.今回の解析では,ユーザの生み出したタグのその後の使われ方は,あるユーザがサービスにどの程度慣れ親しんでいるのかということが大きな影響を及ぼすということが明らかとなった.具体的には,新規にサービスへ参加したユーザの作成したタグは,他のユーザにも使われやすい傾向にあることがわかった.その後,ユーザのサービスへの参加期間と生み出されたタグの他のユーザへの使われやすさは逆U字型のカーブを描くということがわかった.このような逆U字型のカーブは,アート作品や科学技術がどのように生み出され他者から評価されていくのかという,創造性研究においても観測されている.このような逆U字型のカーブがソーシャルタギングシステムにおけるタグの選択においても観測できた点が興味深い.この結果を論文としてまとめ,国内会議にて発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今回の結果を国際会議にて発表できるような内容にまとめることができなかった.タグを用いて情報を管理するシステムは様々ある.様々な種類のサービスで共通する振る舞いの抽出を通して,人の認知メカニズムを探ることが目的である.しかしながら,分析の結果,各サービスで異なる傾向を示すことがわかり,共通する振る舞いの抽出という目的を達成することができなかったことから,国際会議への投稿は叶わなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は別の仮説の設定と各サービスに対する分析を行うことで,様々なサービスで共通する振る舞いの抽出を行っていきたい.
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Research Products
(2 results)