2018 Fiscal Year Annual Research Report
A self-powered microneedle patch for glucose monitoring and closed-loop insulin delivery
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17J02462
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
LIU LIMING 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 量子ドット / 熱電変換 / 集合構造制御 / 量子化準位 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度では、マイクロニードル発電パッチの発電デバイス部分に関して研究を行なった。マイクロニードルの酵素発電による発電量不十分の問題点を解決する為に、皮膚の熱を利用して、補助発電デバイスとして、熱電デバイスを作成する事を目的としていた。
熱電デバイスを作る為には、その元になる熱電材料はZT値が10以上と予言されたPbS量子ドットを用いた。本年度では、量子ドットを用いた熱電変換材料の開発、とりわけ、量子ドットの配位子効果による導電性の向上に関して研究を行なった。
量子ドットの導電性を上げる為には、量子ドットの集合構造制御が重要である。ランダム構造に比べ、整えた構造が高い導電性を示す。本年度では、ラングミュア・ブロジェット法により構造を精密に制御したPbS量子ドット膜を作成した。ラングミュア・ブロジェット法の溶媒(MeOH, DMSO, MeCN)の種類によって、量子ドットの集合構造(ランダム格子、正方格子、ハニカム格子)を制御する事が出来た。また、この正方格子集合構造を電気二重層トランジスタ測定および分光電気化学測定することにより、PbS量子ドットの量子輸送現象を初めて観測した。また、この様に構造制御されたPbS量子ドット膜は、極めて高い電子移動度(1.5 cm2 V-1 s-1)を示した。導電性が高く、なおかつ構制御された今回の量子ドット膜には、高い熱電変換性能が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
(1)量子ドットの集合構造制御法(ラングミュア・ブロジェット法)の確立により、量子ドット集合構造を精密に制御する事に成功した。また、整えた構造を持つPbS量子ドットはランダム構造に比べ高い導電性を示した。 (2)量子ドットの分光電気化学測定法の確立により、量子ドットの量子化準位を観察する事に成功した。 (3)論文1本、国際学会1件、国内学会3件の事績が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
目的:量子ドットの配位子効果による導電性の向上 実験:(1)昨年度で確立された量子ドットの集合構造制御法(ラングミュア・ブロジェット法)を用いて、量子ドットの配位子効果を調べる。配位子全ては共役分子であり、共役分子の長さによって量子ドット集合構造を変化させ、量子ドットの導電性を上げる事を期待される。 (2)量子ドット溶液作成可能な短い配位子を探す。その短い配位子を用いて、量子ドットの導電性を調べる。
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