2019 Fiscal Year Annual Research Report
新生ポリペプチド鎖による膜透過能の監視と転写-翻訳制御機構
Project/Area Number |
17J02501
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石井 英治 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 翻訳アレスト / 新生ポリペプチド鎖 / mRNA分解 / 細胞内局在 |
Outline of Annual Research Achievements |
VemPはC末端近傍での翻訳アレストによりSecDF2発現を誘導する一方で、翻訳途上鎖であるN末端のシグナル配列が細胞の膜透過活性をモニターすることにより、翻訳アレストの状態ひいては下流のsecDF2の発現をコントロールしている。このVemPは、SRP経路により細胞膜に局在するSec装置まで運ばれ翻訳アレストが解除されるまで、リボソーム複合体(mRNA-リボソーム-新生鎖)として細胞内で存在することから、新生鎖の挙動だけでなく翻訳アレストに伴ったmRNAの動態についても興味が注がれた。しかしながら、これまで細菌における翻訳アレスト状態のリボソーム複合体に関する研究において、リボソームと新生鎖の構造学的な知見やそれに基づいた生体内モデルは報告されているが、このときのmRNAの細胞内動態に関してはほとんど議論・検証されていない。 本研究において、申請者はSecDF2の発現が翻訳レベルだけでなくmRNAレベルでも制御を受けていることを見出した。このmRNA量の調節は、誘導性のプロモーターから発現し、転写開始量をそろえた時にも確認されたことから、転写制御によるものではないことが示唆された。更に、VemPの膜への局在性を欠失した変異体やSRPが不全となる株は、mRNA量が増大した。また、翻訳アレスト能欠いた変異体ではより分解が促進された。これらのことから、vemP-secDF2mRNAは細胞内の局在およびVemPの翻訳アレストに依存して分解制御を受けていることが示唆された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)