2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17J03308
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小川 真治 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 素粒子実験 / ミュー粒子 / 超対称性 / ガンマ線検出器 / 液体キセノン / 半導体光検出器MPPC |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は半導体光センサーMPPCを用いた液体キセノンガンマ線検出器の立ち上げ・運用を行い、その性能を最大限取り出すことにより、世界最高感度でのμ→eγ崩壊の探索を目指すものである。
平成29年度には本実験と同じビーム環境下での検出器の試運転を行い、「本検出器が安定して動作させられること」が判明した。そのため平成30年度には本研究の次の段階として「予定通りの検出器性能が得られているかの確認」を行った。29年度の試運転においては加速器の不調、読み出しエレクトロニクス開発の遅れといった問題があったため、これらを改善して30年末に再度ビームを用いた検出器の性能試験を実施した。 ビーム試験に向けて6月より液体キセノンの純化、光センサーの較正、読み出しエレクトロニクスの運用上の改善などの準備を進め、11月末にビーム試験を開始した。本試験ではまず18MeVの単色ガンマ線を使用した検出器較正を行い、その後本実験と同様のミュー粒子ビームを使用し飛来する背景ガンマ線を測定した。取得したデータから、測定された背景事象のエネルギー分布がシミュレーションによる予想と概ね一致していることが示された。取得したデータの解析を依然進めており、今後検出器の分解能が評価できると期待している。 これらと並行して、シミュレーションを用いたガンマ線再構成手法の改善を行った。以前の解析手法では同時に二つのガンマ線が検出器に入射し、これらが分離できないことがあり背景事象の主要な原因となっていた。この問題を解決するため、本検出器の特徴である高精細な読み出しを活用し、二つのガンマ線を分離する手法の開発および性能評価を行った。最終的な値は今後精査する必要があるが、この新しい手法によって背景事象を30%程度削減できることが期待でき、MEG II実験の物理感度にも無視できない改善が期待できる。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Commissioning of liquid Xe detector with VUV-MPPC readout for MEG II experiment2019
Author(s)
Shinji Ogawa, M.Francesconi, L.Galli, K.Ieki, T.Iwamoto, P.-R.Kettle, S.Kobayashi, T.Libeiro, N.Matsuzawa, S.Mihara, W. Molzon, T.Mori, H.Nishiguchi, R.Onda, W.Ootani, A.Papa, S.Ritt
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Journal Title
Proceedings of Science
Volume: -
Pages: -
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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