2017 Fiscal Year Annual Research Report
転写因子Tcf21の機能解析を通じた腎線維化の機序解明
Project/Area Number |
17J03714
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
井出 真太郎 千葉大学, 医学薬学府, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
|
Keywords | 腎線維化 / 転写因子 / 慢性腎臓病 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性腎臓病は、腎間質の線維化により末期腎不全及び腎性貧血に至る。線維化の詳細は未だ不明であり機序解明のため間質の詳細な機能解析が重要である。我々は転写因子Tcf21が間質細胞において発現し、発生及び間質細胞の線維化において重要な役割を果たしていることを示した。当該年度では、Tcf21が腎臓線維化においてどのように働いているかについて検討を行なった。 まず、Doxycycline(2mg/ml)を3週間投与することでTcf21欠損を誘導することができるマウス(Rosa-rtTA/tetOCre/Tcf21lox/lox:iTcf21マウス)を作成した。このiTcf21KOマウスに対して 出生後1週目にDoxycycline(2mg/ml)を3週間投与し、腎臓におけるTcf21発現及び表現形について検討した。iTcf21マウス腎臓では、Tcf21発現量はコントロール群の10%以下になっておりTcf21欠損が機能していることを確認した。 次に、このマウスに対して、片側尿管結紮術を行うことで腎線維化を誘導した。腎臓を摘出し線維化マーカーであるI型コラーゲン及びフィブロネクチンの発現検討を行った。コントロールでは結紮側でのI型コラーゲンの発現が、健側と比較して6.4倍と上昇していたのに対し、iTcf21では、3.1倍の上昇であった。また、フィブロネクチンもコントロールで6.3倍に対し、iTcf21 マウスで2倍の上昇であった。以上の結果からTcf21欠損により線維化マーカーが抑制されることからTcf21は線維化促進的に働いていると考えられた。 最後に腎臓間質特異的にGFPを発現するマウスを作成し、腎臓間質細胞をGFPでタグ付けを行なった。このマウス腎臓に対して、FACSを用いたCell sortingを行うことでコントロール及びTcf21欠損した腎臓間質細胞の単離を行なった。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)