2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of catalytic reactions with reverse chemoselectivity
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17J03896
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森崎 一宏 京都大学, 化学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 位置選択性 / C-H官能基化 / 選択性の逆転 |
Outline of Annual Research Achievements |
当研究室ではRh2(OCOCPh3)4を用いることで弱塩基性条件にてアルコキシアレン類のpara位選択的C(sp2)-Hアミノ化が進行することが見出されていた。私は、DFT計算等の補助を行い本C(sp2)-Hアミノ化反応がロジウム(II)ナイトレノイドによっても室温程度において十分進行するという結果を得た(Chem. Commun. 2018, 54. 2264-2267.)。 エナンチオ選択的C-H官能基化反応の例は、geminal位C(sp3)-H結合に対する反応・diphenylmethaneに対する不斉非対称化反応など不斉中心に近い位置での官能基化に限られていた。私は上記の反応の遠隔位不斉非対称化を試みたところ、Rh2(PTTL)4錯体及びRh2(NTTL)4誘導体を用いた際に不斉誘起が確認でき、生じる不斉中心から7炭素離れた位置に対するC(sp2)-Hアミノ化において最56% eeで目的物が得られることを見出している(unpublished results)。これはC-H官能基化に限らず、種々の反応形式においても難易度の高いナノスケールでの遠隔位不斉誘導である。また、様々な配座を取りうる本基質においてこのように不斉が発現することは非常に興味深いと考えている。 分子認識部位・認識部位を簡略化した置換基等を導入した種々のロジウム(II)二核錯体の合成を行い、位置選択的C-H官能基化反応の検討を行った。現在のところ優位な選択性発現には至っていないものの、種々官能基の存在化においてもC(sp3)-H官能基化が進行することがわかっている。現在ナイトレノイドprecursorが選択性発現を阻害している可能性、及びナイトレノイド生成に室温程度の温度を要することから、カルベンを用いた低温での反応の検討を行う予定である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(9 results)