2018 Fiscal Year Annual Research Report
The Emerge of the Cemetery in the Ancient Near East and its background
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17J03902
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
Jammo Sari 筑波大学, 人文社会科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 西アジア 考古学 / 土器新石器時代 / テル・エル・ケルク遺跡 / Pottery Neolithic Period / Communal cemetery / Tell el-Kerkh |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、西アジア新石器時代における墓地の成立とその背景の研究を続けてきました。研究の焦点は、2010年までにかけてシリア北西部のテル・エル・ケルク遺跡で発掘され、約241体の人骨を出土した、西アジア最古の屋外型共同墓地を整理、分析することでした。ケルク遺跡で発見された墓地は、一見すると一つの墓地のように見えますが、墓地内の墓はいくつかの集団に分けることができます。また墓地が営まれた約200年間は、3つほどの時期に大別することができました。死者はケルクの集落内に居住したそれぞれの人間集団(おそらく親族集団)の相違を反映していると思われ、それぞれが墓地内の特定の場所に墓域を持っていたものと考えられます。墓地に埋葬された人骨の同位体分析では、埋葬場所などから区分できるそれぞれの集団の人々が、少しずつ異なる食性を持っていたことが分かっています。つまりそれぞれが家族や親族だとすると、家族ごとに同じような食物を食べていたことになるとの結論に至りました。 成果発信てしては、2018年4月に西アジア考古学の国際会議11th ICAANEに参加し「Emergence of the cemetery in the Near East」というタイトルで発表を行いました。また「The Outdoor Communal Neolithic Cemetery of Tell el-Kerkh」という論文タイトルでICAANEの出版物を提出しました。最終的に本研究は、Beyond Death: The Tale of a Neolithic Society and the Study of an Outdoor Communal Cemetery at Tell el-Kerkh, Northwest Syriaと題した博士論文として完成させ、2019年3月に筑波大学から博士号を授与されました。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)