2019 Fiscal Year Annual Research Report
Tight-junction binderによる革新的血液脳関門制御技術の開発
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17J03990
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
橋本 洋佑 名古屋大学, 環境医学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | Claudiin-5 / Blood-brain barrier / Antibody / Tight junction |
Outline of Annual Research Achievements |
血液脳関門の回避・突破技術は、薬による効率的な中枢神経系疾患の治療法の開発のためには必要不可欠と言える。本研究は、血液脳関門の要である血管内皮細胞間が有するtight junctionの主要構成要素であるclaudin-5を標的とし、このclaudin-5の機能を阻害する抗体により細胞間隙を開口させる手法が、革新的な脳内への薬物送達技術に成り得るかを検証することを目的としている。 前年度までにバリア制御活性の強さに基づいて選抜した抗claudin-5抗体は、ヒトやサルのclaudin-5に結合するものの、マウスやラットといった実験動物のclaudin-5には結合性を示さないことを確認している。まず、in vivoでの活性確認を行うため、カニクイザルを用いたプレ実験を行うことにした。同一のカニクイザルに、週に1回、異なる濃度の抗claudin-5抗体を静脈内投与していき、抗体投与24時間後にフルオロセインナトリウム(分子量376.27)の静脈内投与を行った。この際、フルオロセインナトリウムの静脈内投与前、投与後10、30、60、120分に大槽から脳脊髄液の採取を行った。脳脊髄液中の蛍光量を測定していった結果、抗claudin-5抗体の投与により顕著に脳脊髄液中の蛍光量が最大で7倍程度増加していた。脳を構成する細胞においてclaudin-5を発現する細胞は血管内皮細胞のみであるため、この結果は抗claudin-5抗体がin vivoで血液脳関門の間隙を開口させたことを意味している。実験する個体数を増やすことが必要不可欠であるものの、抗claudin-5抗体の効果に期待が出来る結果であると言える。また、旧所属の共同研究者らが他施設でヒトclaudin-5をノックインしたマウスの作製に成功し、同マウスを用いた抗lcauidn-5抗体の効果を検証中である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)