2017 Fiscal Year Annual Research Report
チクングニアウイルスのゲノム複製を調節する新規メカニズムの解析
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17J04417
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
和田 雄治 北海道大学, 獣医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | チクングニアウイルス / siRNAスクリーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はチクングニアウイルス(CHIKV)のゲノム複製を調節する新たな宿主因子を同定する事を目的としている。報告者のこれまでの研究活動により得た知見をもとに、RCが局在する細胞膜の機能に関与する宿主因子に焦点を絞り、本研究を遂行した。 初めに、CHIKVのゲノム複製効率と宿主因子の関連を解析する事を目的に、siRNAスクリーニング試験系の構築を試みた。複数のヒト由来細胞株を対象にCHIKVの感染性を免疫蛍光抗体法により評価した結果、A549細胞で明瞭なfocusを形成することが明らかとなった。CHIKV感染により形成されるfocusを指標として、siRNAによる宿主因子のノックダウン効率を検討した。Furin はプロテアーゼ機能を有する宿主タンパク質であり、CHIKV及びA549細胞を用いたsiRNAスクリーニング試験を試みた。試験対照として、CHIKVの複製に必須である事が知られているFurinを標的とするsiRNAを用いた。試験対象として、細胞膜に位置してアクチンによる細胞内輸送等に関与する事が知られているNectinファミリーを選択した。CHIKVのRCは細胞質で転写された後に細胞膜に移動する事から、細胞膜へのタンパク質輸送に関与するNectinファミリーはCHIKVのゲノム複製に寄与する可能性が推察される。Nectinタンパク質ファミリーを標的とするsiRNAライブラリーを構築し、スクリーニングを実施した結果、Nectinタンパク質ファミリーをノックダウンした細胞ではfocusの数及び大きさのばらつきが大きく、遺伝子ノックダウンとウイルス複製効率の関連性を評価する事が困難であった。このような結果が得られた要因として、本試験でCHIKV感染の指標として採用したfocusの形成機序に原因があった事が考察される。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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