2018 Fiscal Year Annual Research Report
直接シミュレーションによる超新星爆発メカニズムの解明
Project/Area Number |
17J04422
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
原田 了 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 超新星爆発 / 数値シミュレーション / 数値相対論 / ニュートリノ輸送 / 核物質状態方程式 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は重力崩壊型超新星爆発のニュートリノ加熱メカニズムを調べるために、球座標一般相対論的ボルツマン輻射流体コードを開発し、超新星シミュレーションに応用することを目的としたものである。平成29年度においては重力パートを開発して真空でそれが正しく動くことを確認したほか、開発中の一般相対論的コードが将来生み出す結果と比較するために、現行の特殊相対論的ボルツマン輻射流体コードでのシミュレーションを行った。 本年度ではまず昨年度に行った回転する親星の超新星シミュレーションを詳細に解析した。その結果、超新星におけるニュートリノの運動量分布は中心から放射された成分と近傍から放射された成分の2つが存在することを見出し、これによって従来のニュートリノ輸送近似法の精度が制限されることを見出した。これらの結果は論文誌に投稿、多くの研究会等で発表したほか、博士論文の一部にもなっている。 それに加えて、再度計画を一部変更し、核物質状態方程式が異なる2つの超新星シミュレーションの結果を解析・比較するということも本年度には行った。核物質状態方程式は一般相対論的重力とともに原子中性子星の構造を決定し、放射されるニュートリノの性質に影響するため、現行のニュートン重力のシミュレーションを行っておいて、将来的に一般相対論的シミュレーションと比較することは相対論的強重力の効果を調べる上で重要となるからである。この解析により、超新星ダイナミクスとニュートリノ放射は核物質状態方程式に強く影響を受けることを見出した。加えて、この解析により状態方程式の扱いにバグが混入していたことが判明した。このバグを取り除くことにより、将来的な一般相対論的シミュレーションの信頼性を担保できるようになった。 当初計画していた一般相対論的コードの完成までは至らなかったが、その開発・応用のために必要な準備を本課題で着実に整えられたと言える。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] The Neutrino Distributions in the Rotating Core-Collapse Superanova2018
Author(s)
Harada, A., Yamada, S., Iwakami, W., Okawa, H., Nagakura, H., Sumiyoshi, K., Furusawa, S., Matsufuru, H.
Organizer
Deciphering multi-dimensional nature of core-collapse Supernovae via Gravitational-Wave and neutrino signatures
Int'l Joint Research
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