2018 Fiscal Year Annual Research Report
脳卒中片麻痺の皮質ー視床ループの異常興奮を抑制するニューロフィードバック法の開発
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17J04792
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
土元 翔平 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | ニューロフィードバック |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、安静時における不随意な筋緊張を治療するために、筋緊張の原因である皮質の興奮性を抑制するためのニューロフィードバック法を用いた運動訓練を開発し、その効果を神経生理学的な観点から評価した。本年度は慢性期脳卒中患者を対象に10日間のニューロフィードバック法を用いた運動訓練をおこなった。1日あたりの介入時間は40分であった。ニューロフィードバック法を用いた運動訓練による脳構造的変化を評価するために、介入前 (0日目)と介入後(10日目)において磁気共鳴画像法 (MRI) を用いて3次元脳構造画像を測定した。安静時に不随意に痙縮していた状態の麻痺手が、訓練5日目では屈曲が緩和し、さらに訓練最終日では伸展した状態にまで改善した。ニューロフィードバックにおいて、生体指標としている脳波の関心周波数帯の信号強度変化を評価したところ、介入初日と比較して介入最終日では、訓練半球である損傷半球一次体性感覚運動野近傍の神経群活動の興奮性を修飾したことが分かった。さらに、脳構造画像の解析において、訓練半球側とは対側の非損傷半球一次体性感覚運動野において有意な密度減少が確認された。この結果は、脳卒中によって生じる非損傷半球から損傷半球への過剰な抑制性神経投写が減少したことを示唆する。さらに安静時の機能的活動性を評価すると、ニューロフィードバック法によって麻痺側の体性感覚運動野の機能的活動性が即時的に増強した。これらの結果を併せると、開発したニューロフィードバック法は、対象脳領域である損傷半球一次体性感覚運動野の神経活動を修飾し、経日的に繰り返し介入することで、非損傷半球との半球間抑制を調節することが示唆された。これらの結果は、ニューロフィードバック法を用いた運動訓練の神経生理学的な作用に関する重要な知見を明らかにした。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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