2017 Fiscal Year Annual Research Report
繊維強化複合材料の繊維の特性を活かした軽量網目構造の研究
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17J04891
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
下中 淳史 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 複合材料 / CFRP / 構造最適化 / 最適設計 / 有限要素法 / 数値解析 / 破壊 / 座屈 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、航空機・宇宙機・自動車並びにその他の輸送・移動手段として用いられる機器の構造重量の軽量化を目指し、炭素繊維に代表される繊維で強化された複合材料からなる網目構造について、繊維の特性を活かした設計法を確立することに取り組んでいる。本年度は、(1)網目構造の特性を解析するシステムの構築、(2)構造最適化に関する数理的条件の整理、(3)網目構造を適用すべき構造の力学解析、(4)網目構造の部分構造の試作を行った。1については、網目構造特有の幾何形状・材料物性・境界条件を、有限要素法での表現と対応付け、強度・剛性を数値的に求める解析システムの構築を行った。2については、網目構造特有の数理的条件として製造性と幾何形状に関する条件を抽出し、この条件を同値で簡単な条件に変換し、既存の理論を拡張した。3については、二次元問題を対象に、予備的に解析を行った。4については、コーナー部を模した梁を複数試作し、顕微鏡観察に基づく性状の検証を行った。これらの取り組みによって、1、計算機上で多数の構造を効率よく探索する環境の整備、2、適用すべき最適化法と構造設計を効率的に対応させる準備、3、比較対象としての構造に関する解析結果の取得、4、製造上の問題の整理を行うことができた。今後は、構築した解析システムに最適化法を組み合わせ、網目構造の数理的特徴をもとに、網目構造の設計法に関する知見を深めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
網目構造に関して、特有の解析システムの構築によって、計算機上で多数の構造を効率よく探索する環境の整備ができた。構造最適化に関して、網目構造特有の数理的条件の整理によって、適用すべき最適化法と構造設計を効率的に対応させる準備ができた。網目構造を適用すべき構造の力学解析によって、比較対象としての構造に関する解析結果を取得できた。網目構造の部分構造の試作によって、製造上の問題を整理できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、構築した解析システムに最適化法を組み合わせ、網目構造の数理的特徴をもとに、網目構造の設計法に関する知見を深めていく予定である。
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