2019 Fiscal Year Annual Research Report
界面エンジニアリングによる単結晶酸化物ナノワイヤの電子輸送制御とナノデバイス応用
Project/Area Number |
17J05117
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安西 宇宙 九州大学, 総合理工学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | ナノワイヤ / 金属酸化物 / VLS成長 / 結晶成長界面 |
Outline of Annual Research Achievements |
単結晶金属酸化物ナノワイヤはイオン結合性や複数の酸化数に起因する多彩な物性を呈することから,基礎科学のみならずナノデバイスへの応用展開が注目されている.化学センサを始めとした電子デバイス素子として実用展開するにあたり,材料が有する電気伝導特性や表面科学特性を制御することは必要不可欠な要素技術である.しかし金属酸化物ナノワイヤは,結晶成長中における意図しない広義の結晶欠陥導入により,その精密な物性制御に課題がある.前年度までに,気液固(VLS)法を用いた単結晶酸化スズナノワイヤ結晶成長において,結晶成長界面制御がもたらす結晶欠陥抑制により,意図しない電気伝導特性の制御に成功している.そこで本研究では,結晶成長界面制御が酸化スズナノワイヤ表面化学特性へ及ぼす影響について研究を行った.結晶成長界面を制御した酸化スズナノワイヤに揮発性有機分子を吸着させたところ,その脱離特性が有意に異なることが判明した.透過電子顕微鏡によるナノワイヤ表面構造観察や,赤外分光分析を用いたナノワイヤ表面吸着分子の化学結合状態評価から,気固(VS)界面結晶から構成されるナノワイヤは,液固(LS)界面結晶から構成されるナノワイヤとは異なる結晶面を呈していることが判明し,この結晶面の違いが分子の吸着エネルギーへ影響を及ぼすことが示唆された.本研究結果は,VLS法を用いた酸化物ナノワイヤの物性制御を行う際における設計指針となる重要な知見である.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)