2017 Fiscal Year Annual Research Report
画像と異種データの統合に基づくライブに更新・拡張可能な大規模3Dデータベース構築
Project/Area Number |
17J05908
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田平 創 東京工業大学, 工学院, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
|
Keywords | visual localization / image based localization / visual place recognition |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、画像データベースと異種データ (測距センサの出力等) との統合に基づくライブに更新・拡張可能な大規模3Dデータベースの構築を目的として、画像と異種データ、もしくは画像からの三次元復元結果と異種データとの対応付け (マッチング) という課題に取り組む。一年目である平成29年度は、画像と測距センサ出力から得られる3Dマップとの対応付けという課題に取り組み、精度評価のためのデータセット構築、既存手法の検討、ならびに3Dマップへの新規画像統合手法の提案・評価を行った。 異種データとして、近年測距センサの普及により実用化され始めている3Dマップに注目し、特に、屋内の広範囲なシーンに対して複数スキャン位置からの測距情報を統合した大規模3Dマップについて、画像データとの統合による拡張を検討した。画像間の対応付けに基づく既存手法の適用を検討するため、まず評価用のデータセット構築を行った。全方位測距センサの出力と画像情報が地図上で統合された大規模3Dデータベースを基として、さらに別時間・別位置において別デバイスで撮影された新規画像を人手を介して統合し、新規画像との対応付け精度を評価するデータセットを作成した。 作成したデータセットを用いた評価・検討を通じて、特に屋内の状況における既存手法の問題点を明らかにし、画像情報だけでなく3Dマップ情報を積極的に用いる統合手法を提案した。この成果は、異種データを想定した新しい問題設定と統合の枠組みの提案として高く評価され、コンピュータビジョンにおけるトップカンファレンスに投稿・採録決定された。 また、本研究と関連して、屋外のシーンを捉えた大規模画像群をデータベースとした画像撮影位置推定アルゴリズムの評価・検討に携わった成果をコンピュータビジョンにおけるトップカンファレンスで発表し、研究者との議論・情報交換を通じて、本研究の進展に有用な知見を得た。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度には、異種データと画像との統合手法の調査・検討、ならびに統合手法評価用データベース構築を目標と置いていた。異種データの一つの形式として3Dマップに注目し、データベースとしては既存のものを選んだが、異なる条件で撮影された新規画像を追加し、より現実的な状況での統合手法の評価が定量的に可能なデータベースを構築した。このようなデータセットは世界的にも稀であり、画像からの自己位置推定問題等における新たな知見を提供し、関連分野の発展に貢献すると期待される。さらに、本データセットを用いた既存手法の評価・検討に基づき、異種データの情報を積極的に利用する新しい統合手法を提案し、関連分野のトップカンファレンスに投稿・採録決定された。 以上のことより、本年度には当初の目標が達成され、さらに研究課題における一つの問題である画像と異種データとの統合について、一つの解法が示されたことから、研究課題の進捗状況は当初の計画以上に進展していると考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
来年度には、画像と3Dデータベースとの対応付けに関する検討を行う。具体的には、画像と3Dモデルとを直接対応付けるための局所特徴量と特徴マッチング手法の検討、画像群を用いて3D点群及びに撮影者姿勢の復元、復元結果と3Dモデルの幾何情報を用いた統合手法の検討等を行う。さらに、新規入力画像に対して3D 情報を提供すると共に3D 情報を更新する枠組みを設計し、ライブに更新・拡張され得る大規模3D データベースの実現を目指す。
|