2017 Fiscal Year Annual Research Report
振動モード空間上での切削力推定に基づくびびり振動検知手法と安定化加工法の開発
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17J06232
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山田 雄基 慶應義塾大学, 理工学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | びびり振動検知 / 振動モード / ボールねじ / 切削力推定 / オブザーバ / 振動抑制制御 / 帯域分離 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,ボールねじ送り駆動の工作機械を対象に,推定切削力に基づく高応答なびびり振動検知技術とフィードバック型の実時間びびり振動抑制技術の開発を目的として行われた.振動モード空間上で切削力推定・びびり振動検知/抑制制御を行うことで,ボールねじ送り駆動系のような多自由度系における加工状態監視・加工制御の簡略化を試みた.また,切削力と振動変位間の位相差を指標とする既存技術と統合することで,一意な閾値設定に基づき時間領域でびびり振動を検知することを試みた.提案手法は外部センサを必要とせず,モータの電流・角度情報とステージの位置情報という加工機の内部情報のみを用いるため,よりサステイナブルで信頼性の高い加工状態監視システムを構築できる. まず,提案するびびり振動検知手法の有効性を評価するため,切込み量を単調増加させる切削試験を行った.その結果,振動モード空間での状態監視により,1自由度系としてモデル化可能なリニアモータ送り駆動ステージと同様に閾値を設定できることが示された.また,びびり振動の検知結果は,評価用として主軸に取り付けた加速度センサ情報を周波数解析した結果と一致することが確認された. 次に,振動モード空間で得られた推定切削力を制御器にフィードバックすることにより,能動的に振動を抑制できるかを評価した.当初の計画では,ステージの駆動力で加工点での切削力が相殺されるように位相補償器を設計することとしていたが,ステージ位置とモータ角度間の相対加速度情報を利用することで,振動モード部のみに位相進みを付与でき,帯域分離型の制御系設計を実現できることが明らかになった.びびり振動を伴わない加工条件下でエンドミル加工試験を行った結果,振動抑圧特性は向上することが確認され,特に,切削力の送り分力の比率が高くなる際に効果的であることが明らかになった.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(3 results)