2019 Fiscal Year Annual Research Report
パイ中間子交換によるヘビーハドロン分子状態としてのペンタクォークの解明
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17J06300
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
清水 勇希 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | ヘビークォークスピン対称性 / ペンタクォーク / テトラクォーク / エキゾチックハドロン |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度から引き続き、ヘビークォークを含むバリオンと反ヘビークォークを含むメソンの束縛状態としてのペンタクォークについて、ヘビークォークスピン対称性に基づく分類を行った。バリオンとメソンの間の相対軌道角運動量がP波の場合のスピン多重度の研究を続け、10種類の多重項構造に分類できることを示した。しかし二体間の遠心力ポテンシャルが発生するために、ヘビークォークがチャームクォークである場合はπ中間子交換ポテンシャルによる束縛状態の形成は困難であることを示した。しかし、より質量の大きいボトムクォークでは束縛状態が形成されうるため、将来の実験でボトムクォークを含むペンタクォークが発見された際に本研究と比較することで構造の検証を行うことができる。特に多重項構造ごとに粒子の崩壊チャネルが異なるため、実験で崩壊分岐比が測定されるとそのスピン状態の推測が可能である。本研究の結果は査読付き英文学術雑誌に掲載されている。 年度の後半ではこれまで行った研究結果を学位論文にまとめ、さらにペンタクォークに対して行ったスピン多重項構造の研究をテトラクォークへ適用してその多重度を調べた。ヘビークォークを含むメソンと反ヘビークォークを含むメソンの間のπ中間子交換ポテンシャルによる束縛状態として考察を行った。ここでは様々なスピン、パリティ、アイソスピン状態について解析を行っており、これまでに発見されたテトラクォークとの比較によって構造の推測が可能である。本研究結果は学位論文にてまとめており、名古屋大学学術機関リポジトリにて公開される予定である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)