2018 Fiscal Year Annual Research Report
Systematic construction of theories of gravity with theoretical consistency
Project/Area Number |
17J06778
|
Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
高橋 一史 立教大学, 理学部, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
|
Keywords | 修正重力理論 / スカラーテンソル理論 / 宇宙論 / 安定性 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで様々な観測により示されている現在の宇宙の加速膨張や、今後重力波の観測を通じて調査が劇的に進むと考えられる強重力場の現象を説明するためには、一般相対論の修正が必要となることも考えられる。他方で、仮に一般相対論が正しかったとしても、それを確立するためには比較対象となる別の重力理論を研究することが不可欠である。このような動機から、これまでさまざまな重力理論の修正ないし拡張が提案されてきたが、計量に加えスカラー場を一つだけ含んだ修正重力理論 (スカラーテンソル理論) が特に詳しく研究されてきた。このような背景があり、研究代表者は以下の研究を行った。 (イ) cuscuton理論の拡張と宇宙論:cuscuton理論はスカラーテンソル理論の一種であるが、スカラー場が伝播しないという意味で一般相対論と類似した理論であると見なすことができる。本年度は、cuscuton理論と同様の性質を備えたより一般的な枠組みを構築し、その宇宙論解の安定性を調べた。得られた結果は、Journal of Cosmology and Astroparticle Physics誌にて出版済みである。また、その内容について国際会議で3回、国内学会で1回発表を行った。 (ロ) 2次元スカラーテンソル理論の定式化の整備:先述のように、4次元のスカラーテンソル理論の拡張が進んでいるが、量子重力の文脈で2次元のスカラーテンソル理論の拡張も研究されている。2次元スカラーテンソル理論の作用は、しばしば曲率とスカラー場との結合を含んだ形で書かれるが、他方ではスカラー場の高階微分を含んだ形の作用も考えられてきた。本年度は、曲率とスカラー場とが結合した項をスカラー場の高階微分項で具体的に書き直すことで、両者の等価性を実証した。得られた結果は、Classical and Quantum Gravity誌にて出版済みである。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(8 results)