2017 Fiscal Year Annual Research Report
運動の同期による共同注意の促進効果に関する比較認知的検討
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17J06808
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
大北 碧 専修大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 時間的随伴 / コミュニケーション / 人馬一体感 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請では,他者及び他個体と運動的な同期(時間的に随伴した行動)が生じることで,コミュニケーションが促進されるのかを検討する。研究1では,ヒトとウマの異種間インタラクションにおける時間的随伴の影響を検討した。まず実験1では,インタビュー調査と質的研究法を用いて,ウマとインタラクションを行っている際の人馬一体感について明らかにした。結果は,相互学習を経た運動的な随伴行動が人馬一体感に寄与していることが示唆された。実験2では実験1の質的研究をふまえ,実際にヒトとウマのインタラクションが行われている馬術訓練の場面で,相互学習は生じているのか,また時間的な随伴が生じた際に人馬一体感が生じるのかを実験的に検討した。研究途中ではあるが,相互学習が生じている可能性,及びヒトとウマの行動の時間的な随伴が生じた際に人馬一体感が生じる可能性が示唆されている。研究2では,ヒトとエージェントロボットのインタラクションにおいて,研究1の結果をふまえ,相互学習を経てエージェントロボットが時間的に随伴して行動を変容させるようになったときに,円滑なコミュニケーションが生じるのかを検討した。実験1では,時間的随伴によってエージェントロボットの印象が良くなるのか,また,エージェントロボットとの共同注意が促進されるのかを検討した。結果は,時間的随伴が生じたロボットの印象は,随伴が生じなかったロボットと比較して良くなったが,共同注意では差は見られなかった。実験2では,意思決定課題において,非随伴なエージェントロボットの説得よりも,時間的随伴が生じたエージェントロボットの説得により,自身の行動を変えるのかを検討した。結果は,共に意思決定課題を行うエージェントロボットが随伴か非随伴かによって,意思決定課題における選択が変化した。このことから,時間的随伴がコミュニケーションの促進に寄与することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画書に沿った進行を行っているが,エージェントロボットの作成に時間を要したため,ヒト-エージェントロボット研究に関しては計画書以上の進展はない。ただし,今年度エージェントロボットの完成及び実験計画の確立ができたため,今後研究の進展が期待される。また,並行してヒト-異種の動物インタラクションについても今年度は検討できたことから,計画書通りに進展したといえる。 以上のことから、現在までの進捗状況は、計画書を大きく超えて進展するものではないものの、おおむね順調に進展しているものと判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度完成したエージェントロボットを用いて,引き続き大学生を対象とし,時間的随伴によってコミュニケーションは促進されるのかを検討する。また,次年度ではヒトだけでなく,ラットを対象とし,ヒト以外の動物においても,時間的随伴によってエージェントロボットとのコミュニケーションが促進されるのかを検討する。
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Research Products
(7 results)