2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17J06965
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鹿内 勇佑 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | カルシウム欠乏 / カロース |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き, シロイヌナズナの低カルシウム耐性におけるカロースの役割の解析と, 低カルシウム耐性に関与する遺伝子の同定を行なった. カロースの役割の低カルシウム耐性の解析については, 前年度に引き続きカロース合成酵素遺伝子(GSL)変異株の解析を中心に行なった. シロイヌナズナに12あるGSL遺伝子のそれぞれの破壊株・変異株の死細胞の染色とカロース蓄積の観察を行なった. その結果, 低カルシウム条件でのカロースの蓄積の少ない系統では低カルシウム条件において顕著な細胞死を示すことが明らかになった. また, これらの系統の複数の組み合わせでの二重変異株の解析から, GSL遺伝子は低カルシウム条件での細胞死抑制に相加的に寄与することを見いだした. また, カロースの細胞死抑制への役割を調べるため, 活性酸素種の染色を行なった. その結果, 低カルシウム条件では過酸化水素の蓄積が見られ, その程度はgsl10変異株で大きいことを見いだし, 低カルシウム条件での細胞死におけるカロースと活性酸素種の関与が示唆された. なお, 前年度までに得ていたGSL10遺伝子に関するデータについては論文にまとめ, 受理された. 低カルシウム耐性に関与する遺伝子の同定を目的として, 低カルシウム感受性の変異株の遺伝学的解析とGWASを行なった. F3バルクDNAの次世代シーケンス解析を行ない, 候補領域を同定し候補原因遺伝子のリストを作成した. さらに, GWASで得られた候補領域中の遺伝子の変異株の表現型解析を行なった. 現在, 原因遺伝子の確定にまでは至っていないが, 上記の解析結果は未知の低カルシウム耐性遺伝子座の存在を示している.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)