2017 Fiscal Year Annual Research Report
社会的認知発達を支える模倣のメカニズムの解明とその早期評価・支援プログラムの構築
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17J07474
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
今福 理博 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 内受容感覚 / 表情伝染 / アイコンタクト / 自閉スペクトラム症 / アレキシサイミア |
Outline of Annual Research Achievements |
内受容感覚は,自己意識のみならず,社会的認知の発達に寄与している可能性が議論されている (e.g., Quattrocki & Friston, 2014)。例えば,他者の顔(外受容感覚)と身体内部の変化(内受容感覚)を関連づけることは,社会的認知の発達において重要な基礎であると考えられる。しかし,内受容感覚の個人差が,社会的認知の個人差と関連するかについては実証的な知見が乏しかった。そこで,この点について,本年度は2つの実験を実施した。 実験1では,定型発達の青年・成人を対象に,内受容感覚の感受性と情動的共感の要素である表情伝染との関連を検討した。また,他者の社会的手がかり(アイコンタクト)が表情伝染を促進することから (Neufeld et al., 2015),内受容感覚はアイコンタクトによる表情伝染の促進効果を調整する可能性を検討した。実験1の結果,定型発達者では,身体内部状態の感覚である内受容感覚を正確に知覚できる人ほど,社会的文脈 (他者が観察者に視線を向けている状況) での表情伝染が促進される事が明らかとなった (Imafuku et al., in prep)。 実験2では,自閉スペクトラム症の青年・成人を対象に上記について検討した。社会的コミュニケーションに困難を示す自閉スペクトラム症者では,表情伝染が特異であるとの報告があるが(e.g., Beall et al., 2008),その特性が内受容感覚によって調整されるかは明らかでなかった。本研究は,自閉スペクトラム症者を対象に,内受容感覚と表情伝染の関連性を検証することを目的とした。実験2の結果は,現在分析中である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(12 results)