2018 Fiscal Year Annual Research Report
癌細胞の低酸素応答と放射線抵抗性を担う新規遺伝子の機能解析と治療・画像化への展開
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17J07699
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
子安 翔 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特別研究員(SPD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 悪性腫瘍 / 浸潤 / 低酸素 / HIF-1 / 転写因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、HPF-4のN末端部で、二量体形成に重要なドメインを同定した。HPF-4と相同性の高いhMN (human myeloneurin) というタンパクがすでに結晶構造を解析できるため、ホモロジーモデリングの手法を用いて、HPF-4での構造を推定し、二量体形成に重要であろうアミノ酸として、8-11 番目のアミノ酸残基に着目した。同部位をアラニンで置換した変異体タンパク(HPF-4 4A)をコードするプラスミドを作成して、共免疫沈降法およびHIF-1の転写活性化能を評価するレポーター遺伝子をもちいて検証したところ同アラニン置換変異体は二量体を形成することができず、その結果HIF-1活性化能も持たないことが確認できた。レンチウイルスを用いてHPF-4 4AをHCT116 p53 欠失株に安定的に導入した癌細胞を樹立し、同細胞を免疫不全マウスに移植して作成した腫瘍を用いて腫瘍増大速度を野生型HPF-4と比較したところ、4A変異体はコントロールベクターのみ導入した細胞と同程度の腫瘍増大速度であり、野生型で見られる増大速度の上昇は見られなかった。 次に、HPF-4に結合して、その活性を阻害する化合物の設計を以下の二種類の方法で試みた。A.様々な長さでC末端を欠失させた変異体を作成するプラスミドを作成し、それらを細胞に導入してタンパク発現させ、そのうちから結合阻害活性を持つものをスクリーニングした。B. MD計算で、野生型タンパク(homodimer を形成可能)と、4アミノ酸のアラニン置換体(homodimer を形成不可能)とで、安定性の変化するアミノ酸領域を同定する。その結果を踏まえ、N末端部と同一の配列を持つポリペプタイドを作成した。 結果、両方の方法で、野生型HPF-4を阻害する化合物のモデルを得ることができた。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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