2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of noncontact droplet manipulation method by photochromic interfacial flow
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17J08117
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
武藤 真和 東京理科大学, 工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | フォトクロミズム / 光応答性界面活性剤 / 機能性材料 / 混相流 / 界面流動 / 液滴操作 / 物質輸送 / マイクロ流体 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は,液滴駆動が2種類の駆動因子 (ラプラス圧と濃度差マランゴニ対流) を有しており,その支配因子が液滴サイズにより異なることを実験により示した.また,昨年度の実験で不明瞭だった,異性化分子の混合が液滴駆動の減速に与える影響については,数値計算により立証された.以下に,実験の経緯を記す. ガラス管内のμL液滴の操作において,液滴前方のガラス管壁面に張られた厚さ数ミクロンの薄膜に内部流動が生じることをPIV計測法により確認した.そこで,液滴を遮光板で隠し,実験開始時に薄膜のみに紫外光を照射する実験を試みた.その結果,固定された遮光板からメニスカスが露出した直後,液滴の駆動速度が急激に上昇した.ここで液滴駆動は,メニスカスの露出以前で等速直線運動を,露出後で減速運動(ラプラス圧に依る運動)をそれぞれ示した.そこで,等速直線運動時の駆動メカニズムを解明するため,接触線近傍に作用する駆動力を記述する式の構築を試みた.結果として,等速直線運動時の液滴駆動速度は異性化分子の濃度勾配と動的接触角の正接の積が一定となる条件が必要なことが判明した.よって,ラプラス圧とは異なるもう1つの駆動因子の存在が示唆され,本研究ではこの駆動因子を(メニスカス側から薄膜側へ移動した異性化分子の濃度勾配により誘起する)濃度差マランゴニ対流であると結論づけた.また,従来の1/5倍の直径を有するガラス管を用いてnL液滴を操作した結果,薄膜の厚さにより駆動方向と速度が変化することから,薄膜内部流(濃度差マランゴニ対流)を駆動源としていることが示唆された.以上より,本操作法が2種類の駆動因子を使い分けることで幅広いサイズの液滴に適応可能な操作法であることを示した.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)