2017 Fiscal Year Annual Research Report
音楽教育における創作指導を簡易・実質化するためのデザイン可能な電子楽器教材の開発
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17J09296
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松井 克文 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 音楽創作 / 教材設計 / 電子楽器 / 表現共有 / 協働制作 / コラボレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、(1) 音楽創作学習の有効性に影響を与える要因の調査と機能検討、(2)音楽創作学習の有効性を高める電子楽器のデザインと開発の二段階で計画されで、本年度は(1)の調査設計と実施まで行った。 初年度である本年は、音楽教育における創作指導を簡易・実質化するための電子楽器教材を研究対象にするにあたり、本年度はコンピュータ・電子楽器を用いた音楽制作の調査と機能検討に取り組んだ。まず、音楽制作の現場でお互いの感性やスキルを活かしながら協働的に音楽を制作する活動が広がりをみせていることから、音楽創作用電子楽器教材の機能検討としてタブレットを用いた協働音楽制作ワークショップを実施した。その結果、初心者が多く含まれる教育現場に向けた電子楽器教材のデザインを検討する上で、協働音楽制作は有効であるという知見を得た。さらに本研究では習熟度や専門性の差がある場合でもコラボレーションできる電子楽器教材を目指すため、これまで実施されてこなかった専門家・非専門家の協働音楽制作に焦点を絞り、調査を行った。その調査方法として、専門家と非専門家のペアが一定の期間内で協働音楽制作を行い、データ収集を行った。今後、非専門家と専門家の遠隔地コラボレーションの有効性に影響を与える要因を分析し、電子楽器教材に反映する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は、(1) 音楽創作学習の有効性に影響を与える要因の調査と電子楽器教材の機能検討を計画していたが、おおむね予定通り進展した。データ収集は終わったが、要因の分析が残ったため、次年度に行う。機能検討に向けた協働音楽制作ワークショップも計画より多くの参加者に向けて実施できたため、多くの知見を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、予定していた通り、(2)音楽創作学習の有効性を高める電子楽器のデザインと開発を行う。また開発した電子楽器教材の有効性を評価するためのワークショップを実施する予定である。
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Research Products
(1 results)