2017 Fiscal Year Annual Research Report
高効率太陽エネルギー変換を実現するための水分解光触媒の開発
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17J09365
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小寺 正徳 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 光触媒 / 酸窒化物 / 光電気化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究においては, 新規な窒化プロセスを検討することで高活性な光触媒粒子の合成を目指した. これまで酸化物の窒化による酸窒化物の合成においてはつねに結晶構造の変化が伴い, その結果酸素欠陥などの多くの欠陥の導入が避けられなかった. ペロブスカイト型酸化物SrNbO3からペロブスカイト型酸窒化物SrNbO2Nへの窒化というこれまで検討されていなかった新たな窒化プロセスに着目し, 結晶構造変化を伴わない窒化手法を確立することで, より欠陥密度の小さい酸窒化物光触媒開発を目的とした. また酸素原子1つが窒素原子1つに置き換わるというシンプルな窒化反応であることに着目し, これまで明らかにされていなかった窒化プロセスに関して考察を行うことで欠陥導入のメカニズムを考察した. SrNbO3を前駆体として用いた場合においても結晶構造を維持した窒化プロセスは完全には進行せず, 不純物相への相分離を伴うことが分かった. 最終的に種々の窒化時間において窒化することで前駆体酸化物の結晶構造の違いによる窒化プロセスへの影響を定性的に考察した. 層状ペロブスカイト型構造を有するSr2Nb2O7が, 構造内に有する層間をつなぐようにして窒化が進行するのに対し, SrNbO3では窒素種はアニオンサイトの交換によりゆっくりと拡散していくと考えられる. 窒素種の導入とそれに付随して生じるアニオン欠陥は格子定数の増大をもたらし, その結果結晶内部のひずみを解消するためにクラックの生成とSr5Nb4O15相の相分離を窒化反応初期に引き起こすと考えられた. このことから結晶構造を維持した窒化を実現するためには前駆体酸化物の結晶構造と目的生成物との格子整合が重要であると考えられた.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(7 results)