2019 Fiscal Year Annual Research Report
セスタテルペン合成酵素の合理的機能改変による新規有用天然物の創出
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17J09712
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三橋 隆章 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | テルペン合成酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度においては、特に、糸状菌の一種であるEmericella variecolor NBRC 32302に由来する酵素EvQSを対象に、変異体を作成した。EvQSは、quiannulateneと呼ばれる化合物の合成を担う酵素である。Quiannulateneは、非常に複雑な5-5-5-6-5員環構造を持つセスタテルペンとして知られており、EvQSは、環化反応を触媒することで、直鎖状の化合物であるGFPPから、こうした複雑構造を持つ化合物を作り出すことができる。このような高度な反応がどのように制御されているのかを、変異体の解析を通じ、明らかにしたいと考えた。変異体の作成にあたっては、基質を受け入れるポケットを形成しているアミノ酸残基に変異を加えるという方法を取ることとした。すなわち、酵素内において基質と隣接して存在しているアミノ酸残基に変異を加えることで、酵素内における基質のコンフォメーションに変化を与えることができ、酵素が触媒する環化反応のパターンを変化させることができるのではないかと考えた。また、酵素内において基質と隣接しているアミノ酸残基を予測するにあたっては、EvQSおよびその他の既知セスタテルペン合成酵素の3次元構造について、ホモロジーモデリング法によるモデル作成を行い、このモデルに基づき基質を受け入れるポケットを形成しているアミノ酸残基を予測した。更に、それらアミノ酸残基の内、異なる環化パターンを示す酵素間で異なるものについて重点的に変異を導入し、活性の検討に取り組んでいる。また、こうした実験的手法に加え、EvQSが触媒する酵素反応の詳細なメカニズムについて、計算化学の手法を用いた検討もおこなっている。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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